パートナーから暴力(ドメスティックバイオレンス)や心ない言葉を受けて、苦しんでいませんか。
DVの形は、身体的なものだけでなく精神的DVや経済的DV、性的DVなど、さまざまあります。
DVから自分の心身を守るためには、まずは弁護士の無料相談を利用するのがおすすめです。
しかし「費用が心配」「この程度で相談していいのだろうか」と、相談をためらっている人も少なくありません。
本記事では、DVについて無料相談できる窓口を10選紹介します。
弁護士に相談するメリットや弁護士の選び方、費用相場も解説するので、ぜひ参考にしてください。
配偶者からDVを受けており、どこに相談すればよいかわからない…と悩んでいませんか?
配偶者からのDVでお悩みなら、弁護士へ相談することをおすすめします。
弁護士に相談・依頼することで以下のようなメリットを得ることができます。
- DV被害から逃れる方法についてアドバイスを受けられる
- 配偶者との離婚協議を代わりにおこなってもらえる
- 依頼した場合、加害者側との示談交渉などのやり取りを代行してくれる
- 依頼した場合、適切な金額で示談交渉できる可能性が上がる
当サイトでは、離婚問題について無料相談できる弁護士を多数掲載しています。
電話での相談も可能なので、まずは無料相談を利用してみましょう。
DVを弁護士に無料相談できる窓口4選
DV問題を弁護士に無料相談できる窓口は主に4つあります。
1.ベンナビ離婚
DV問題に精通した弁護士を、地域や相談内容から効率的に探したい人は「ベンナビ離婚」がおすすめです。
「ベンナビ離婚」はDV問題の解決実績が豊富な弁護士を掲載しています。
「休日対応」「オンライン相談可」といった詳細な条件で絞り込めるため、自分に合う弁護士を簡単に見つけられます。
平日に時間を確保するのが難しい人や、自宅から相談したい人でも利用しやすいのが大きなメリットです。
また都道府県だけでなく、仙台や八戸などといった地域や、最寄りの駅からも検索できるので、自宅付近の弁護士も見つけやすいです。
初回相談無料の法律事務所も数多く掲載しているため、費用面で心配のある人でも安心して利用できるでしょう。

2.法テラス
DV被害を弁護士に相談したいものの費用が心配な人は、法テラスの利用を検討しましょう。
法テラスは、収入や資産が一定の基準を下回る人を対象に、無料の法律相談を提供しています。
収入や資産の基準は、家族人数や居住地域によって異なり、東京都や大阪市などに住んでいる場合は下記表のとおりとなります。
| 家族人数 | 収入基準 | 資産基準 |
|---|---|---|
| 1人 | 20万200円以下 | 180万円以下 |
| 2人 | 27万6,100円以下 | 250万円以下 |
| 3人 | 29万9,200円以下 | 270万円以下 |
| 4人 | 32万8,900円以下 | 300万円以下 |
収入や資産の基準を超えていても、やむを得ない事情がある場合は基準を満たす可能性もあります。
無料相談の対象になるかわからない場合は、直接法テラスに問い合わせてみてください。
なお「民事法律扶助の趣旨に適していること」という条件があるため、嫌がらせ目的の人は利用はできないことを理解しておきましょう。
また、法テラスは担当する弁護士を自分で選べない、利用には審査が必要といった注意点があります。
とりあえず無料相談をしてみたい、自分に合う弁護士に依頼したいと考えている人は「ベンナビ離婚」の利用がおすすめです。
全国の法テラス一覧表
法テラスは全国に支部を設置しています。
全国の法テラスを一覧表にまとめたので、下記から最寄りの支部を探してください。
3.弁護士会の法律相談センター
弁護士会も、全国の自治体で法律相談会を実施したり、相談できる窓口を用意しています。
DVに限らず、法律相談全般を相談することができますが、地域によってはDV被害者が対象の無料相談窓口を設けている場合もあります。
相談を担当するのはその弁護士会に所属する弁護士なので、安心して悩みを打ち明けることができるでしょう。

また相談時間も15〜20分と短いため、じっくり相談したい人やDV問題の解決実績が豊富な弁護士に相談したい人は「ベンナビ離婚」を利用しましょう。
全国の弁護士会の法律相談センター一覧表
弁護士会も、各都道府県に法律相談センターを設置しています。
まずは情報収集から始めたいと考えている人は、相談可能な時間帯などの詳細を下記一覧表からチェックしてみてください。
| 地方 | 弁護士会名 | URL | 電話番号 |
|---|---|---|---|
| 北海道 | 札幌弁護士会 | http://www.satsuben.or.jp/ | 011-281-2428 |
| 函館弁護士会 | https://hakoben.or.jp/consult | 0138-41-0232 | |
| 旭川弁護士会 | http://kyokuben.or.jp/ | 0166-51-9527 | |
| 釧路弁護士会 | https://www.946jp.com/ben54/legal_advice/ | 0154-41-3444 | |
| 東北 | 青森県弁護士会 | http://www.ao-ben.jp/ | 017-777-7285 |
| 岩手弁護士会 | http://www.iwateba.jp/ | 019-623-5005 | |
| 仙台弁護士会 | http://www.senben.org/ | 022-223-2383 | |
| 秋田弁護士会 | http://akiben.jp/ | 018-896-5599 | |
| 山形県弁護士会 | http://www.yamaben.or.jp/ | 023-622-2234 | |
| 福島県弁護士会 | http://www.f-bengoshikai.com/ | 024-534-2334 | |
| 関東 | 茨城県弁護士会 | http://www.ibaben.or.jp/ | 029-221-3501 |
| 栃木県弁護士会 | https://www.tochiben.com/center/index.html | 028-689-9001 | |
| 群馬弁護士会 | http://www.gunben.or.jp/ | 027-233-4804 | |
| 埼玉弁護士会 | https://www.saiben.or.jp/ | 048-863-5255 | |
| 千葉県弁護士会 | https://www.chiba-ben.or.jp/ | 043-227-8431 | |
| 東京弁護士会 | https://www.toben.or.jp/ | <女性のための法律相談> 錦糸町:03-5625-7336 池袋:03-5979-2855 四谷:03-5312-2818 ※その他相談内容によって連絡先が異なる |
|
| 神奈川県弁護士会 | https://www.kanaben.or.jp/ | 045-201-1881 | |
| 中部 | 新潟県弁護士会 | https://niigata-bengo.or.jp/office/ | 025-222-5533 |
| 富山県弁護士会 | http://www.tomiben.jp/ | 076-421-4811 | |
| 金沢弁護士会 | http://www.kanazawa-bengo.com/ | 076-221-0242 | |
| 福井弁護士会 | https://fukuben.or.jp/calendar | 0776-23-5255 | |
| 山梨県弁護士会 | http://www.yama-ben.jp/ | 055-235-7202 | |
| 長野県弁護士会 | http://www.nagaben.jp/ | 026-232-2104 | |
| 岐阜県弁護士会 | https://www.gifuben.org/consult/ | 058-265-0020 | |
| 静岡県弁護士会 | http://s-bengoshikai.com/ | 静岡支部:054-252-0008 浜松支部:050-455-3009 沼津市部:055-931-1848 |
|
| 愛知県弁護士会 | https://www.aiben.jp/ | <女性に対する暴力でお悩みの方> 052-571-3110 ※相談内容によって連絡先が異なる |
|
| 近畿 | 三重弁護士会 | https://mieben.info/support/ | 059-222-5957 |
| 滋賀弁護士会 | https://www.shigaben.or.jp/ | 077-522-3238 | |
| 京都弁護士会 | https://www.kyotoben.or.jp/ | 075-231-2378 | |
| 大阪弁護士会 | https://soudan.osakaben.or.jp/ | 06-6364-1248 | |
| 兵庫県弁護士会 | https://www.hyogoben.or.jp/ | 神戸:078-341-1717 西播磨:079-286-8222 阪神・伊丹・川西・宝塚:06-4869-7613 北播磨・山崎・南たじま・明石・淡路・丹波:078-351-1233 |
|
| 奈良弁護士会 | http://www.naben.or.jp/ | 0742-22-2035 | |
| 和歌山弁護士会 | http://www.wakaben.or.jp/ | 073-422-4580 | |
| 中国 | 鳥取県弁護士会 | http://toriben.jp/ | 鳥取:0857-22-3912 倉吉:0858-24-0515 米子:0859-23-5710 |
| 島根県弁護士会 | https://www.shimaben.com/consult/105 | 0852-21-3225 | |
| 岡山弁護士会 | https://www.okaben.or.jp/ | 086-234-5888 | |
| 広島弁護士会 | https://www.hiroben.or.jp/ | 082-225-1600 | |
| 山口県弁護士会 | https://www.yamaguchikenben.or.jp/ | 083-922-0087 | |
| 四国 | 徳島弁護士会 | http://www.tokuben.or.jp/ | 088-652-5768 |
| 香川県弁護士会 | https://kaben.jp/ | 087-822-3693 | |
| 愛媛弁護士会 | https://www.ehime-ben.or.jp/ | 089-941-6279 | |
| 高知弁護士会 | http://www.kochiben.or.jp/ | 088-822-4867 | |
| 九州・沖縄 | 福岡県弁護士会 | https://www.fben.jp/ | 0570-783-552 |
| 佐賀県弁護士会 | https://www.sagaben.or.jp/ | 0952-24-3411 唐津地区:0955-73-2985 |
|
| 長崎県弁護士会 | https://www.nben.or.jp/consult/madoguchi/ | 長崎:095-824-3903 佐世保:0956-22-9404 |
|
| 熊本県弁護士会 | https://www.kumaben.or.jp/ | 096-325-0009 | |
| 大分県弁護士会 | http://www.oitaben.or.jp/ | 097-536-1458 | |
| 宮崎県弁護士会 | https://www.miyaben.jp/ | 0985-22-2466 | |
| 鹿児島県弁護士会 | https://www.kben.jp/lawinfo/ | 099-226-3765 | |
| 沖縄弁護士会 | https://okiben.org/ | 098-865-3737 |
4.市区町村役場の無料法律相談
DVについて誰に相談すればよいか全く見当がつかないという人は、市区町村役場が開催する無料法律相談会を利用してみましょう。
多くの市区町村では、住民サービスの一環として、月1〜2回ほど弁護士による無料の法律相談会を実施しています。
市区町村役場は身近な公的機関なので、相談に行く心理的なハードルが低いのがメリットです。
無料法律相談の利用には、予約が必須な場合が多いので、居住している市区町村のWebサイトから詳細を確認してみてください。
なお、市区町村役場で無料相談できる弁護士が、DVに注力した弁護士であるとは限りません。
DV被害について知りたいことを詳しく相談できる弁護士を望む場合は「ベンナビ離婚」を活用するのがよいでしょう。
DVを弁護士以外に無料相談ができる窓口6選
命や心身の危険があるような緊急性が高い場合や、誰かに話を聞いてほしい場合は、弁護士以外に相談しましょう。
ここでは、DVを弁護士以外に無料相談できる窓口を6選解説します。
1.警察
自身の身に危険が迫っている場合は、ためらわずに警察へ通報(110番)してください。
警察は、加害者の逮捕や被害者の保護などを迅速におこなってくれます。
まさに今暴力を振るわれている最中や、これから危害を加えられそうな切迫した状況であれば、すぐに110番通報しましょう。
2.警察相談専用電話
パートナーから暴力を振るわれたわけではないが言動が怖い、警察に相談すべきか迷っている、という場合は、警察相談専用電話を利用しましょう。
| 電話番号:#9110 |
上記の電話番号にかけると、最寄りの総合窓口に直接つながります。
受付時間は各都道府県警察本部によって異なりますが、主に平日の8時30分から17時15分に対応しています。
相談したDVの状況に応じて、助言や相手方への警告、逮捕などの対応をしてくれるため、緊急の対応を必要としない場合に利用してみてください。
3.配偶者暴力相談支援センター
DV被害に関するカウンセリングや相談機関の紹介を受けるなどのサポートを受けたい場合は、配偶者暴力相談支援センターに相談しましょう。
配偶者暴力相談支援センターは、DV防止法に基づいて各都道府県に設置されている、DV被害者支援をおこなう機関です。
相談場所や支援センターの名称は地域によって異なるため、施設一覧から最寄りのセンターに連絡しましょう。
どこに相談すればよいかわからない場合でも、まずこのセンターに連絡すれば、適切な関係機関につないでくれます。
4.DV相談+
DV相談+は、配偶者やパートナーから受けているDVを専門の相談員に相談できる機関です。
| 電話番号:0120-279-889 |
以下のような幅広い相談を、24時間365日受け付けています。
- 自分が受けているのがDVなのかわからない
- 暴力を振るわれているが、どうすればよいかわからない
- 自分だけでなく子どもも避難したい
男性からの相談にも対応しており、毎週日曜の15時から21時は専用回線で受け付けてくれます。
時間帯や曜日を問わず、自分のタイミングで専門の相談員につながることができるため、心の大きな支えとなるでしょう。
5.DV相談ナビ
DVについて相談したいが、どこに電話すればよいのかわからない、という人はDV相談ナビを活用してみましょう。
| 電話番号:#8008 |
DV相談ナビは、上記の電話番号にかけると、自動的に最寄りの配偶者暴力相談支援センターの窓口に転送してくれます。
しかし支援センターは夜間や休日に営業していない可能性もあるため、状況によってはDV相談+のほうが、相談がスムーズにできる可能性もあります。
6.みんなの人権110番
法務局が提供している、みんなの人権110番(旧 女性の人権ホットライン)も、DVについて相談できます。
| 電話番号:0570-003-110 |
上記電話番号にかけると自動音声が流れ、案内に従って1番を入力すればDV被害を話せます。
差別や虐待、誹謗中傷なども、法務局の職員や人権擁護委員に相談可能です。

DV被害を弁護士に無料相談するメリット5つ
DV被害について弁護士に相談すると、さまざまなメリットがあるため、精神的にも身体的にも負担を軽減できます。
ここでは、DV被害を弁護士に無料相談すると得られる主なメリットを5つ解説します。
1.専門家の視点でDVか否かを法的に判断してもらえる
自分が受けている被害が、法的にDVと認められるか、DVを理由に慰謝料請求ができるかなどを判断してもらえます。
DV被害を受けている人のなかには、自分が受けているものは本当にDVなのだろうか、と不安を抱えている人も少なくありません。
しかし、DVは身体的暴力に限らず、以下のようにさまざまな形があるため、自分がDVを受けていると気付けない人も多いです。
弁護士は、あなたの状況がどのDVに当たるかを判断し、どのような解決策ができるかという見通しを立ててくれます。
自分がDV被害を受けていたとわかれば、身を守る方法も考えられるようになるでしょう。
2.加害者からの接触防止を防げる
依頼された弁護士は、加害者に接触を禁止する文言を記載した受任通知を送付してくれます。
また地方裁判所に「保護命令」の申立てをおこなってもらい、認められれば接近禁止命令や電話等禁止命令などの保護命令が、加害者に下されます。

【関連記事】保護命令とは|自分と子供を暴力から守る制度・手続きを解説
3.慰謝料請求や離婚交渉を有利に進められる
弁護士は、DVの証拠(診断書・写真・録音など)から、被害者が受けた精神的苦痛に対する適正な慰謝料額を算定してくれます。
結婚している場合は、離婚に伴う財産分与や養育費などの取り決めも、自分に有利な条件で解決できる可能性が高いです。

しかし弁護士に依頼すると、納得のいく慰謝料や離婚条件を決められるでしょう。
【関連記事】DVで離婚する場合の慰謝料はいくら?相場・請求方法・増額のポイントを解説
4.親権や養育費などの子どもに関する問題も解決できる
結婚していて子どもがいる場合、DVの事実を家庭裁判所に主張・立証できれば、親権を獲得しやすくなります。
将来の養育費についても、確実な支払いを受けられるように取り決めすることが可能です。
配偶者への暴力は、子どもの心身にも深刻な悪影響を及ぼす可能性があり、子の福祉に反する行為と見なされます。
そのため、DVの事実を客観的な証拠とともに主張すれば、加害者が親権者として不適格であると判断される可能性があります。
結果的に、親権獲得や養育費の金額などが有利になる見込みが高くなるでしょう。
5.離婚後のトラブル(養育費未払い・嫌がらせなど)にも対応できる
夫婦間のDV問題の場合、弁護士に依頼すると、離婚後に起こりうるトラブルを未然に防ぐための取り決めを離婚時の合意書に盛り込むことができます。
たとえば養育費の未払いは、離婚後のトラブルとして非常に多く見られるのが実情です。
しかし離婚時に強制執行力のある公正証書を作成しておけば、支払いが滞った際に、迅速に相手の給与や預金口座を差し押さえられます。
また離婚後も加害者から執拗に連絡が続く、SNSで誹謗中傷される、といった嫌がらせを受けるケースも想定されます。
弁護士は、嫌がらせを防ぐために合意書に「正当な理由なく連絡を取らない」「SNSなどで相手を誹謗中傷しない」といった条項を盛り込むことも可能です。
【関連記事】養育費獲得の完全ガイド|増額や支払いを続けてもらう知識
弁護士への無料相談を有効活用するための準備2つ
弁護士による無料相談は、多くの場合30分から60分程度と時間が限られています。
貴重な時間を最大限に有効活用するためにも、事前準備を徹底しておきましょう。
ここでは、弁護士への無料相談を有効活用するための準備を2つ解説します。
1.相談したい内容と質問の優先順位を時系列で整理する
無料相談に臨む際は、これまでの経緯や相談したい内容を時系列で整理したメモを作成しておきましょう。
また限られた時間で適切なアドバイスを受けるためにも、質問したいことに優先順位をつけてリストアップしてください。
情報を時系列で整理することで、弁護士はあなたに起こった一連の流れを素早く理解でき、より的確な助言ができるようになります。
相談内容と質問の優先順位を整理しておくだけで、相談がスムーズに進み、密度の濃い時間にできるでしょう。
2.可能な範囲で証拠を収集・整理する
弁護士に無料相談する前に、できる限り証拠を収集し、整理しておきましょう。
DVの事実を客観的に証明できる証拠があれば、弁護士は今後の見通しをより正確に立てることができます。
依頼後におこなう加害者との交渉や裁判などの法的手続を、有利に進められる可能性も高まります。
DVの証拠となるものの具体例として、以下が挙げられます。
- けがの部位や状態がわかる写真
- 医師の診断書
- 暴言の録音や録画データ、メールのやり取り
- 警察や配偶者暴力相談支援センターへの相談記録

あくまでも安全が確保される範囲で、証拠を集めて整理しましょう。
DV問題に強い弁護士に選び方5つ
無料相談をおこなう場合は、DV問題に強い弁護士を選びましょう。
ここでは、DV問題に強い弁護士を選ぶ方法を5つ解説します。
1.DV問題の解決実績が豊富かを確認する
DV問題の解決を依頼するなら、DV問題の解決実績が豊富な弁護士を選んでください。
弁護士と一言でいっても、相続や刑事事件など、各々に得意な分野があります。
DV問題の経験が豊富な弁護士なら、どんな証拠が有効になり、どのような手続きを踏むのが最善かを熟知しています。
得意分野が異なる弁護士に依頼してしまうと、適切なアドバイスを受けられないかもしれません。
弁護士を選ぶ際は、WebサイトでDV問題に関する解決事例やコラム記事が複数掲載されているかを確認しましょう。
2.親身に話を聞いてくれる姿勢があるかを見極める
DV被害は非常にデリケートな問題のため、話を真摯に聞いてくれて、気持ちに寄り添ってくれる弁護士を選びましょう。
高圧的な態度を取ったり、話を急かしたりする弁護士では、相談したいこともいえないかもしれません。
DV問題の解決は、被害者が受けた心の傷を癒やし、新たな人生を踏み出すためのプロセスでもあります。
無料相談では、弁護士の法的知識だけでなく、人柄や姿勢も注意深く観察してください。
3.分かりやすく説明してくれる弁護士かを確認する
今後の手続きの流れや将来の見通しなどを、法律の専門用語を多用するのではなく、わかりやすい言葉で丁寧に説明してくれる弁護士を選びましょう。
DV問題の解決過程では、保護命令や婚姻費用分担請求、面会交流といった、普段聞き慣れない法律用語が多く出てきます。
良い弁護士は、言葉の意味だけでなく、それがあなたのケースにどんなメリットやデメリットがあるのかを具体的に説明してくれます。
相談中の質問に、あなたの理解度に合わせて言葉を選び、明確に説明してくれる弁護士であれば、安心して依頼できるでしょう。
4.費用体系が明確かどうかを確認する
正式に依頼した場合に「いつ・どのような名目」で費用が発生するのかを明確に提示してくれる弁護士を選びましょう。
事件が終わってみたら、最初に聞いていた金額よりはるかに高額な請求が来た、といった事態も少なくありません。
トラブルを回避するためにも、費用に関する事前確認は必ずおこなってください。

5.複数の弁護士を比較検討して自分に合うと感じる弁護士を選ぶ
可能であれば複数の弁護士に無料相談をして、自分が信頼できると感じる弁護士を選びましょう。
DV問題の解決方法や戦略は、弁護士によって異なります。
複数の弁護士から意見を聞くことで、自分の状況をより多角的に理解でき、客観的で納得できる選択が可能になります。
それぞれの弁護士から提案された方針のメリット・デメリットを聞き、自分に最も寄り添ってくれると感じた弁護士に依頼してください。
DV問題を弁護士に依頼する場合の費用相場
DV問題を弁護士に依頼する場合、主な費用は4つあり、金額は法律事務所によって異なります。
ここでは、弁護士にDV問題を相談・依頼した場合の費用相場を解説します。
相談料|5,000円〜1万円
相談料とは、弁護士に法律相談をする際にかかる費用のことです。
一般的な相場は、30分あたり5,000円から1万円になります。
ただし、近年では依頼者の負担を軽減し、相談へのハードルを下げるために「初回相談は無料」としている法律事務所も多いです。
DV問題を弁護士の意見を聞きたいという段階では、この無料相談を積極的に活用しましょう。
費用をかけずに複数の弁護士から話を聞けるため、自分に合う弁護士を見つけられます。

着手金|20万円〜30万円
着手金とは、弁護士にDV問題を正式に依頼する際に、最初に支払う費用のことです。
着手金の費用相場は20万円から30万円ですが、事案が複雑であれば相場より高くなるケースもあります。

原則、事件の結果(成功・不成功)にかかわらず返還されないため注意してください。
報酬金|20万円〜30万円
報酬金とは、依頼した事件が無事に解決した際に、その成功の度合いに応じて支払う成功報酬のことです。
費用相場は20万円から30万円となります。
ただし、法律事務所によって「どこを成功とするか」が異なります。
たとえばDVによる慰謝料請求ができたら成功だったり、離婚が成立したら成功だったりと、事務所によって基準が違うため注意してください。
日当・実費|3〜10万円
日当は、弁護士がDV問題の解決に必要な出張や、家庭裁判所に出廷するなどでかかる費用です。
実費は、DV問題を解決するために実際にかかったコピー代や収入印紙などの費用のことです。
日当と実費を合わせて、3万円から10万円が相場となります。
法律事務所によっては、日当が発生しないケースもあるため、依頼前に確認しておくのがおすすめです。
DVを弁護士に無料相談するなら「ベンナビ離婚」
DV問題を相談する弁護士を探すなら「ベンナビ離婚」がおすすめです。
「ベンナビ離婚」は、全国各地の法律事務所から、DV問題や初回相談無料、休日対応などの条件で、弁護士を簡単に絞り込み検索できる特徴があります。
地域や駅でも検索できるため、自分のニーズに合った弁護士を探し出せるでしょう。
無料でWebサイトから直接予約もできるので、気軽に活用してみてください。
DVを弁護士に無料相談する際によくある質問
最後に、DVを弁護士に無料相談する際によくある質問とその回答を解説します。
証拠がまったくない場合や精神的DV、性的DV、あるいは恋人からのDV(デートDV)など、具体的なケースに関する疑問を解消するために役立てください。
証拠がまったくなくても相談は可能ですか?
証拠が何もない状態での相談も可能です。
法律相談の主な目的は、弁護士が依頼者の状況を整理し、今後どのような対策をとれるのか、見通しを立てることにあります。
証拠を集めることは、対策をとるうえで重要な事項ではありますが、相談の時点で全てが揃っている必要はありません。
弁護士との相談で、今の状況で証拠をどのように集めればよいか、アドバイスを受けられます。
証拠がないからと諦めず、まずは現状のまま相談してください。
精神的DV(モラハラ)だけでも相談できますか?
精神的DV(モラルハラスメント)も、人の心を深く傷つける言葉の暴力(DV)のため、弁護士に相談可能です。
目に見える傷が残らないため、身体的暴力に比べて被害を軽視しがちな被害者も少なくありません。
しかし、精神的DVも離婚や慰謝料請求の正当な理由として、法律で認められています。
弁護士は、依頼者がDVを受けているかどうかの判断もできるので、ひとりで抱え込まずに相談してください。
性行為を強要されたり避妊に協力してくれないのはDVですか?
性行為の強要や避妊に協力しないのは「性的DV」に該当します。
夫婦や恋人といった親密な関係性であっても、相手の同意のない一方的な性的行為は、暴力のひとつです。
また、望まない妊娠をさせて中絶を強要するといった行為も、悪質なDVとなります。
他人に相談しにくいデリケートな問題ではありますが、必ず弁護士や専門の相談機関に勇気を出して相談してください。
恋人からのDVも弁護士に相談できますか?
婚姻関係にない恋人からの暴力は「デートDV」に該当するため、弁護士に相談できます。
彼氏・彼女という関係性であっても、暴力が許される理由にはなりません。

【関連記事】DVが怖くて別れられないときの解決方法|相談先や別れた後の注意点も解説
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被害者の緊急性や多様なライフスタイルに対応するため、近年では柔軟な相談体制を整えている法律事務所が増えています。
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ミスマッチが起こりにくいよう、相談内容や地域での検索もできるので、ぜひ活用してください。
まとめ|DVの解決を目指すならできる限り早く弁護士に相談しよう
DV被害は、時間が経てば自然に解決するような問題ではありません。
むしろ我慢することで、あなた自身へのダメージはますます深刻化し、命の危険にまで及ぶことさえあります。
弁護士に相談すれば、依頼者の身の安全の確保から加害者との交渉、離婚や慰謝料請求など、さまざまなことに対応してくれます。
無料相談を実施している法律事務所も数多くあるため「ベンナビ離婚」を活用して、自分に合う弁護士を見つけましょう。
