- 「突然解雇を言い渡された…どうすればいいのかわからない」
- 「不当な解雇かもしれないけど、何から対応すべき?」
このような不安を抱えていませんか?
突然の解雇であっても、労働者には法律で守られた権利があり、適切に対応すれば不利益を最小限に抑えることが可能です。
実際には、不当解雇として争えるケースや、賃金の請求・復職が認められる場合もあります。
本記事では、突然解雇された場合に起こることを整理したうえで、労働者に認められている権利や、今すぐ取るべき具体的な対処法をわかりやすく解説します。
いざというときに冷静に行動できるよう、ぜひ参考にしてください。
突然解雇されたら基本的に違法であることが多い!
結論からいうと、突然の解雇は違法と判断される可能性が高い行為です。
そもそも会社は、従業員を自由に解雇できるわけではなく、解雇はあくまで「最終手段」と位置づけられています。
これは、解雇が労働者の生活に大きな影響を与えるためです。
そのため法律上は、解雇に踏み切る前に、配置転換の検討や業務改善の指導など、雇用を維持するための努力を尽くすことが求められています。
こうした過程を経ずに解雇をおこなった場合、「解雇権の濫用」として無効と判断される可能性が高まります。
たとえば、能力不足や業績不振を理由とする場合でも、十分な改善の機会が与えられていなければ、突然の解雇は認められにくいとされています。
ただし、全てのケースで違法になるわけではありません。
労働者の責めに帰すべき事由がある場合や、天災事変などやむを得ない事情がある場合には、労基署長の認定を前提に、突然の解雇が認められるケースもあります。
突然解雇されたときに会社に対しておこなえる対応
突然の解雇が違法と判断される場合、労働者は会社に対して複数の対応を取ることができます。
解雇をそのまま受け入れる必要はなく、解雇の撤回や金銭の支払い、退職理由の見直しなどを求めることが可能です。
ここでは、突然解雇されたときに会社に対して取り得る主な対応について解説します。
1.解雇の撤回を求める
突然の解雇が違法と考えられる場合、まず検討したいのが解雇の撤回を求めることです。
解雇という経歴が残ると、転職活動や今後のキャリアに影響が出るのではないかと不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
実は、労働者と会社の双方が合意すれば、一度おこなわれた解雇を撤回することは可能です。
そのため、話し合いや示談の場面では、最終的に退職する場合であっても、「解雇」を取り消したうえで「合意退職」に切り替える形で解決するケースが一般的です。
まずは感情的にならず、冷静に会社と交渉し、より不利にならない形での解決を目指してみましょう。
2.解雇予告手当や退職金を請求する
突然解雇されたときは、会社に対して解雇予告手当や退職金を請求できます。
会社が労働者を解雇する場合、原則として、解雇予定日の少なくとも30日前までに解雇の予告をおこなう必要があります。
しかし、予告をおこなわずに解雇した場合、会社は30日分以上の平均賃金を、解雇予告手当として支払わなければなりません。
会社が支払いに応じない場合には、解雇理由や解雇日が記載された解雇予告通知書を確認したうえで、法的手続きを検討することになります。
また、会社に退職金制度がある場合には、解雇であっても退職金を請求できる可能性があります。
解雇を理由に支払いを拒まれた場合でも、就業規則や退職金規程を確認し、支給要件を満たしているかを確認することが重要です。
ただし、解雇を受け入れて金銭による解決を目指すのか、復職を希望するのかなど、方針によっては請求することが得策ではないこともありますので、請求する前に弁護士に相談することをおすすめします。
3.解決金を受け取れるよう交渉する
突然の解雇が違法であり、解雇が無効と判断される場合、労働者は原則として、解雇日から解決に至るまでの賃金を遡って請求できます。
会社と交渉し、一定額の解決金を受け取る形で解決するケースも少なくありません。
例えば、解雇から解決までに一定期間が経過している場合、その期間分の賃金を基準として解決金の額が検討されることがあります。
4.会社都合退職になるよう交渉する
退職することになった場合でも、退職理由を会社都合とするよう交渉することは重要です。
会社都合退職とされれば、失業給付の受給条件や給付開始時期において、労働者に有利に扱われます。
そのため、解雇や合意退職に至る場合には、離職理由の記載内容についても確認し、必要に応じて会社と交渉することが求められます。
【関連記事】会社都合退職とは?自己都合退職にしてほしいといわれたときの対処法も解説
突然解雇されたら労働者側がとるべき5つの行動
ここでは、突然解雇されたときに労働者が取るべき行動を順に解説します。
1.解雇なのか退職勧奨なのかを確認する
まず確認すべき点は、会社の対応が解雇なのか、退職勧奨なのかという点です。
即日解雇とは、予告なしに一方的に雇用契約を終了させることをいいます。
即日解雇の場合、原則として解雇予告または解雇予告手当の支払いが必要です。
一方、退職勧奨は、会社が労働者に対して退職を勧める行為であり、労働者が応じるかどうかを選択できます。
退職勧奨に該当するにもかかわらず、退職を強制された場合には違法となる可能性があります。
2.就労の意思を明確に示す
突然解雇を言い渡された場合には、働き続ける意思を明確に示すことが重要です。
働く意思を示さないまま出勤しなくなると、会社から退職に同意した、または労働の意思がなかったと反論されるおそれがあります。
また、会社が解雇を撤回し、労働者の自主退職を待つ対応を取る可能性もあります。
3.会社に対して解雇理由証明書を請求する
即日解雇された場合には、会社に対して解雇理由証明書の交付を請求することが必要です。
解雇理由証明書には、解雇の理由や根拠となる就業規則などが記載されます。
労働基準法では、労働者から請求があった場合、会社は遅滞なく解雇理由証明書を交付しなければならないと定められています。
解雇理由証明書は、不当解雇を争う際の重要な証拠となるため、必ず取得して内容を確認することが重要です。
4.不当解雇の主張に備えて証拠を集めるようにする
解雇が不当であると主張する場合は、客観的な証拠を集めましょう。
具体的には、解雇通知書や解雇理由証明書のほか、就業規則、雇用契約書、会社とのやり取りを示す資料などを整理して保管しておく必要があります。
証拠の有無は、その後の交渉や手続きに大きく影響します。
5.できる限り早く労働問題が得意な弁護士に相談する
突然解雇に直面した場合には、できる限り早い段階で弁護士に相談することが重要です。
解雇の適法性の判断や、会社への対応方針は専門的な判断を要します。
弁護士に相談することで、解雇が不当かどうかを整理したうえで、解雇撤回や金銭補償を含めた適切な解決策を検討できます。
突然解雇されたときに弁護士に相談・依頼する4つのメリット
突然解雇を言い渡された場合、解雇が違法かどうかの判断や、会社への対応を誤ると、不利な結果につながるおそれがあります。
弁護士に相談・依頼することで、解雇の適法性を整理したうえで、より適切かつ有利な解決を目指すことが可能です。
ここでは、突然解雇されたときに弁護士へ相談・依頼する主なメリットを解説します。
1.解雇の違法性を判断してもらえる
弁護士に相談することで、解雇が不当解雇に該当するかどうかを判断してもらえます。
不当解雇と認められるためには、解雇に合理的な理由がなく、社会通念上の相当性も欠いている必要があります。
しかし、これらの判断基準は専門的であり、一般の人が正確に見極めることは容易ではありません。
弁護士に相談すれば、解雇を争う合理性があるかどうかを早い段階で整理でき、無用な時間や費用を避けることができます。
2.より有利な解決を目指すことができる
弁護士が代理人として会社と交渉することで、解雇の撤回や有利な条件での解決が期待できます。
労働者個人が不当解雇を主張しても、会社が強硬な姿勢を取るケースは少なくありません。
一方、弁護士が関与すると、会社側も訴訟リスクを意識し、慎重に対応せざるを得なくなります。
その結果、解雇の撤回や、解決金の支払いに応じる可能性が高まります。
また、未払い賃金や解雇予告手当、退職金など、請求可能な項目を整理したうえで、まとめて請求してもらえる点もメリットです。
3.会社側との交渉を一任することができる
弁護士に依頼すれば、会社との交渉を一任することができます。
話し合いで解決しない場合でも、労働審判や訴訟に移行した際、そのまま継続して対応を任せることが可能です。
労働審判や訴訟では、多くの書類作成や裁判所とのやり取りが必要となります。
解決までに数か月から1年程度かかることもあり、一般の人が単独で対応するのは現実的ではありません。
弁護士に依頼することで、精神的・時間的な負担を大きく軽減できます。
4.迅速に労働問題を解決することができる
解決が長期化すると、生活面や精神面への負担も大きくなります。
弁護士が関与することで、解雇問題を迅速に解決できる可能性が高まります。
法的な見通しを踏まえた交渉をおこなうことで、早期に和解が成立するケースも少なくありません。
さいごに|突然の解雇で困っていたらベンナビ労働問題で弁護士を探そう
突然の解雇を言い渡された場合、その解雇が適法かどうか、労働者自身で判断することは容易ではありません。
解雇をそのまま受け入れてしまうと、本来守られるべき権利を失ってしまうおそれもあります。
不当解雇に該当するかどうかは、解雇の理由や手続き、これまでの会社の対応などを踏まえて、法的な観点から判断する必要があります。
このような判断や対応を誤らないためには、早い段階で弁護士に相談することが重要です。
弁護士に相談することで、解雇の違法性を整理したうえで、自分にとって最も適切な解決策を検討できます。
突然の解雇で困っている場合には、ベンナビ労働問題を活用して、労働問題に注力する弁護士を探すことも一つの方法です。
一人で抱え込まず、専門家の力を借りることで、冷静かつ適切な解決につなげましょう。
