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X(旧Twitter)で誹謗中傷にあったら?対処法と注意点を徹底解説

監修者
立花 志功
弁護士
X(旧Twitter)で誹謗中傷にあったら?対処法と注意点を徹底解説
目次
  1. X(旧Twitter)上の誹謗中傷トラブルを弁護士に依頼する3つのメリット
    1. 1.誹謗中傷をした投稿者を特定できる可能性が高まる
    2. 2.裁判所での手続きや加害者との交渉を任せられる
    3. 3.誹謗中傷ポスト(ツイート)の拡散被害を食い止められる
  2. 誹謗中傷に該当するX(旧Twitter)上のポスト(ツイート)と具体例
    1. 1.事実を指摘して社会的評価を下げるポスト(ツイート)
    2. 2.容姿をけなしたり、人格を否定したりするポスト(ツイート)
    3. 3.お店の評判を下げる可能性がある悪質な口コミ・レビュー
    4. 4.他人の生命や身体について脅迫するようなポスト(ツイート)
    5. 5.他人のプライバシーを侵害する可能性があるポスト(ツイート)
  3. X(旧Twitter)上で誹謗中傷被害に遭った場合にできる3つの対応
    1. 1.削除請求|誹謗中傷ツイートを削除してもらう
    2. 2.損害賠償請求|不法行為による損害賠償を請求する
    3. 3.刑事告訴|侮辱罪や名誉毀損罪などで処罰してもらう
  4. X(旧Twitter)上で誹謗中傷に対して責任を問う際の基本的な流れ
    1. 1.誹謗中傷を受けた証拠を残す
    2. 2.発信者情報開示請求をおこなう
    3. 3.損害賠償請求や刑事告訴をする
  5. X(旧Twitter)上の誹謗中傷ツイートを削除するための3つの方法
    1. 1.X(旧Twitter)に直接削除依頼を出す
    2. 2.誹謗中傷ホットラインに削除の依頼をする
    3. 3.裁判所に対してポスト(ツイート)の仮処分による削除申し立てをする
  6. X(旧Twitter)上の誹謗中傷に対処する際の注意点
    1. 1.感情的になって言い返さない
    2. 2.削除依頼は焦っておこなわない
    3. 3.アクセスログの保存期限に注意する
  7. さいごに|ネット上の誹謗中傷トラブルを弁護士に相談するならベンナビITで

X(旧Twitter)は多くのユーザーが利用するSNSのひとつですが、近年、誹謗中傷をめぐるトラブルが絶えません。

X(旧Twitter)で誹謗中傷の被害に遭った場合、削除請求や慰謝料請求、刑事告訴などの措置を検討することになるでしょう。

しかし、(旧TwitXter)で誹謗中傷をおこなった発信者を特定する作業は容易ではなく、被害を受けた本人だけでは効率的に手続きを進めるのは困難です。

その結果、どれだけ深刻な誹謗中傷を受けたとしても、泣き寝入りを強いられるケースが少なくありません。

本記事では、X(旧Twitter)で誹謗中傷の被害を受けたときの対処法や弁護士へ相談・依頼するメリットなどについてわかりやすく解説します。

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X(旧Twitter)上の誹謗中傷トラブルを弁護士に依頼する3つのメリット

X(旧Twitter)で誹謗中傷を受けた場合、被害を受けた個人でも対応することは不可能ではないものの、弁護士へ相談・依頼したほうがよりスムーズなトラブル解決が期待できます。

まずは、X(旧Twitter)で誹謗中傷されたときにIT問題に強い弁護士へ依頼するメリットを3点紹介します。

1.誹謗中傷をした投稿者を特定できる可能性が高まる

誹謗中傷をした投稿者を特定するためには、該当するポストが投稿されたSNS及び加害者が利用したプロバイダ(ネット事業者)に対して、情報の開示請求をおこなわなければなりません。

投稿者の個人情報はプロバイダにあるものの、個人からの開示請求に応じることは少ないため、特定したいときは弁護士への依頼をおすすめします。

しかし、開示請求は裁判での対応になるケースがほとんどです。

プロバイダ側も、弁護士や警察からの開示請求には応じることが多いので、慰謝料請求を検討しているのであれば、弁護士のサポートが必要不可欠といっても過言ではないでしょう。

2.裁判所での手続きや加害者との交渉を任せられる

IT問題に強い弁護士へ依頼すれば、投稿者との示談交渉や裁判所における手続き、X(旧Twitter)社やプロバイダ側とのやり取りなどを全て代理してくれます。

被害を受けた本人は定期的に弁護士と打ち合わせをするだけでよいので、自身にかかる負担を軽減することができるでしょう。

3.誹謗中傷ポスト(ツイート)の拡散被害を食い止められる

誹謗中傷に関する証拠を押さえたあとは、できるだけ早いタイミングで該当するポスト(ツイート)を削除して被害の拡散を防止する必要があります。

X(旧Twitter)をはじめ、投稿の削除ルールや手続きの手順はSNSやWebサイトによって異なります。

弁護士に依頼をすれば、誹謗中傷の違法性の証明やサイトへの問い合わせ・交渉などを一任できます。

これにより、誹謗中傷ポスト(ツイート)の削除を成功させる可能性を大きく高められるでしょう。

個人でおこなった削除依頼が失敗したとしても、弁護士が対応することで削除できる可能性もあります。

ベンナビITでは、X(旧Twitter)での誹謗中傷をはじめITトラブルを得意とする弁護士を多数紹介しています。

証拠を押さえる前に投稿を削除されると法的措置を実施できなくなるので、できるだけ早いタイミングで信頼できる弁護士まで問い合わせをしてください。

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誹謗中傷に該当するX(旧Twitter)上のポスト(ツイート)と具体例

そもそも、誹謗中傷とは悪口や根拠のない嘘などを言うことで、他人を傷つける行為のことをいいます。

ポスト(ツイート)の内容によっては名誉毀損罪や侮辱罪が成立する可能性もあります。

ここでは、誹謗中傷に該当する可能性がある投稿例を紹介します。

1.事実を指摘して社会的評価を下げるポスト(ツイート)

人の社会的評価を低下させるような具体的事実をポスト(ツイート)した場合、名誉毀損罪が成立する可能性があります(刑法第230条第1項)。

【事実を指摘して社会的評価を下げる投稿の例】
  • 〇〇は万引きでの逮捕歴・前科がある
  • 〇〇は多重債務を返済できずに債務整理をした過去がある
  • 〇〇は現在も会社の部下と不倫関係にある

なお、客観的には名誉毀損罪に該当するポスト(ツイート)であったとしても、次のような場合は名誉毀損には該当しません。

  • 公共の利害に関わる事実であり(公共性)
  • 公益を図ることを目的としている(公益性)
  • 投稿内容が真実である、または真実と信じるに足りる相当な理由がある(真実性)

2.容姿をけなしたり、人格を否定したりするポスト(ツイート)

容姿をけなしたり、人格を否定したりするツイートもまた、誹謗中傷に該当する可能性が高いでしょう。

なお、以下のような容姿や人格に対する攻撃投稿は、名誉毀損ではなく、侮辱に相当すると判断されます。

【他人の容姿をけなす、人格を否定する投稿の例】
  •  〇〇が太り過ぎているせいで職場が暑苦しい
  •  〇〇は全身整形をしたのにブスだ
  • 〇〇は父親が犯罪者で実質的に母子家庭で育ったので頭が悪い
  • 〇〇は田舎出身なので性格が粗暴で付き合いにくい

3.お店の評判を下げる可能性がある悪質な口コミ・レビュー

店舗や企業、事業者などに対して批判的なポスト(ツイート)をした場合、その内容次第では誹謗中傷に該当する可能性があります。

【お店の評判を下げる悪質な口コミ・レビューの例】
  • 〇〇というレストランは、店員の接客態度が悪くて反社会的勢力との繋がりを感じさせる
  • 〇〇という洋食屋は、腐りかけの食材を客に提供している。そのせいで食後に腹痛を起こしてしまった
  • 化粧品ブランド〇〇の店員は、意識だけ高くてブスが多い

個人や店舗の評判をおとしめることを目的に投稿された悪質な口コミ・レビューは、事実の摘示がある場合には名誉毀損、抽象的なものの場合には侮辱に該当する可能性があります。

ただし、ポスト(ツイート)の内容が真実である場合は、正当な評価であるとして違法にはなりません。

特に短い口コミ・レビューの場合は、反真実の立証が容易ではないことから、刑事・民事でも法的手続きをとることは難しいケースが多いようです。

4.他人の生命や身体について脅迫するようなポスト(ツイート)

被害者本人や被害者家族の生命・身体・財産などに対して害を与えるようなポスト(ツイート)は、誹謗中傷に該当するだけではなく、脅迫罪などの別の犯罪が成立する可能性があります。

【他人の生命や身体などについて脅迫するような投稿の例】
  • 〇〇とその家族を殺して地獄に落としてやる
  • 〇〇の家に火をつけて二度と帰れなくしてやる
  • 〇〇の態度が気に食わないので仲間もろともボコボコに殴ってやる

殺人やリンチ、放火予告などの害悪の告知は、ネット上の被害だけではなく、実生活面にも危害が及ぶ可能性があります。

特に殺人や放火など、人命に関わるおそれのある事案は警察に通報してください。

5.他人のプライバシーを侵害する可能性があるポスト(ツイート)

個人のプライバシーを侵害するようなポスト(ツイート)は、それ自体が不法行為に該当する可能性があります。

【他人のプライバシーを侵害する可能性がある投稿の例】

  • 氏名・住所・電話番号・LINEアカウント・家族の情報などをポスト(ツイート)された
  • 運転免許証やマイナンバーカードの画像をそのまま投稿された
  • 逮捕歴・前科があること、自己破産などの債務整理の経験があることをポスト(ツイート)された

プライバシーとして保護される範囲に含まれるか否かは、その情報が私生活上の事実に関するものであり、かつその事実が一般人を基準として公開されることを望まないものとして、その事実がまだ知られていないものであるかどうかなどを考慮したうえで判断されます。

X(旧Twitter)上で誹謗中傷被害に遭った場合にできる3つの対応

X(旧Twitter)で誹謗中傷されたときには、迅速な対応が不可欠です。

ここでは、誹謗中傷被害に遭ったときにできる主な対処法を解説します。

1.削除請求|誹謗中傷ツイートを削除してもらう

第1の方法は、誹謗中傷の投稿への削除請求です。

削除請求とは、X(旧Twitter)に対して該当する投稿の削除を求める手続きをいいます。

削除請求の方法については、以下のとおりです。

  • X(旧Twitter)の機能を利用して任意の削除を申請する(削除依頼)
  • プロバイダ責任制限法に基づき、送信防止措置請求を実施する
  •  X(旧Twitter)を相手に、誹謗中傷ポストの削除請求について仮処分決定の申立てをする

なお、現実的な方法として、誹謗中傷のポストの投稿者に対してDMや返信をする形で投稿を削除するように求めることも可能ですが、これはおすすめできません。

もちろん、相手方が素直に削除に応じてくれた場合には、誹謗中傷ポストによる被害をすぐに食い止めることはできるでしょう。

しかし、DMなどがきっかけで相手方が逆上すると、さらに誹謗中傷が激化するリスクがあります。

X(旧Twitter)上での誹謗中傷ポストが多くの人の目に触れると不安な気持ちが募ってすぐに削除したくなるのは当然ですが、あくまでも冷静に対処することが大切です。

なお、X(旧Twitter)への削除依頼の方法・流れについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

【関連記事】X(旧Twitter)への削除依頼の方法|削除してもらえなかったときの対処法も解説

2.損害賠償請求|不法行為による損害賠償を請求する

X(旧Twitter)上で誹謗中傷のポスト(ツイート)を投稿されたときには、投稿者に対して損害賠償を請求する民事訴訟を提起することができます。

損害賠償請求訴訟では、誹謗中傷の投稿によって被害者側に生じた損害(営業利益や売上の減額分、迷惑行為によって生じた被害額、精神的苦痛など)について、投稿者に対して金銭を請求することができます。

ただし、被害者が個人のケースでは、慰謝料が50万円以内となることが多く、費用倒れとなる可能性があります。

また、たとえ訴訟で勝訴したとしても、加害者に資力がないというリスクも否定できません。

そのため、様子を見ながら該当する投稿の削除請求をおこなうか、加害者を特定して損害賠償請求までおこなうのかについて、弁護士と相談しながら慎重に対応を進めることが重要です。

3.刑事告訴|侮辱罪や名誉毀損罪などで処罰してもらう

X(旧Twitter)での誹謗中傷ポスト(ツイート)が侮辱罪や名誉毀損罪などに該当する場合、刑事告訴をすることで、投稿者の刑事責任を追及することが可能です。
各犯罪類型の法定刑は、以下のとおりです。

  •  名誉毀損罪:3年以下の懲役もしくは禁錮又は50万円以下の罰金
  •  侮辱罪:1年以下の懲役刑もしくは禁錮刑もしくは30万円以下の罰金刑、または、拘留もしくは科料
  •  業務妨害罪:3年以下の懲役又は50万円以下の罰金

なお、刑事告訴をする際には、事前に被害者側で加害者である投稿者を特定するのが一般的です。

告訴状が受理されると、警察で捜査がおこなわれ、中には相手が逮捕されることもあります。

ただし、あまりに悪質な誹謗中傷事件については、捜査機関側が特定作業をおこなってくれる可能性もあります。

X(旧Twitter)上で誹謗中傷に対して責任を問う際の基本的な流れ

ここでは、X(旧Twitter)上で誹謗中傷されたケースにおいて、投稿者の法的責任を追及する場合の流れについて解説します。

1.誹謗中傷を受けた証拠を残す

X(旧Twitter)での誹謗中傷ポスト(ツイート)を発見したときは、速やかに証拠を残すようにしてください。

初期段階で収集するべき証拠リストは、以下のとおりです。

【誹謗中傷ポスト(ツイート)を証拠化するときのポイント】
  • 該当するポスト(ツイート)のスクリーンショット、URL、投稿日時、閲覧数など
  • 第三者のリアクション(スクショやURLで保存)
  •  投稿者のプロフィール画像や前後の投稿、アカウント名、ID、URL
  • X(旧Twitter)以外のSNSサービスやネット記事への転載状況 など

なお、X(旧Twitter)は誹謗中傷の被害者に限らず、投稿を見た第三者からX(旧Twitter)社へ違反報告することもできます。

そして、X(旧Twitter)の判断によっては、誹謗中傷をしたアカウントが凍結されることもあります。

このように、さまざまな理由によって投稿が見えなくなる可能性があるため、誹謗中傷の投稿を見つけたら速やかに証拠を保存しましょう。

2.発信者情報開示請求をおこなう

X(旧Twitter)の誹謗中傷ポストについて証拠が集まったら、匿名投稿者を特定する作業に移行します。

なお、投稿者を特定する方法は2種類に区別されます。

ここでは、それぞれの流れを解説します。

発信者情報開示請求の場合

初めに、X(旧Twitter)社に対して情報の開示命令を申し立てます。

情報開示請求は、Xに対して任意で請求することもできますが、任意による請求に応じてもらえる可能性はほとんどありません。

そのため、一般的には裁判上で開示命令を申し立てることになります。

  1. X(旧Twitter)社に対して、開示命令を申し立てる
  2. 開示命令が認められると、投稿者のIPアドレスやタイムスタンプなどの情報がX(旧Twitter)社から開示される
  3. Xから得た情報を基に、開示命令及びログ消去禁止命令を接続プロバイダに対して申し立てる
  4. 接続プロバイダから契約者に対して意見聴取がおこなわれる
  5. 意見聴取結果を踏まえ、裁判所が開示が相当であると判断した場合は、接続プロバイダから投稿者の住所や氏名などの個人情報が開示される

X(旧Twitter)社へIPアドレスの開示請求をおこない、実際にIPアドレス情報が提供されるまでには、1~2ヵ月程度かかるとされています。

加えて、提供されたIPアドレス情報を基に訴訟申し立てをし、

投稿者の個人情報が開示されるまでには3~5ヵ月程度もの時間を要します。

さらに、アクセスログの保存期間(3〜6ヶ月程度)も加味する必要があるため、余裕をもって手続きをおこないましょう。

発信者情報開示命令の場合

従来の発信者情報開示請求手続きでは、X(旧Twitter)とプロバイダに対する法的措置を別々におこなわなければいけませんでした。

しかし、発信者情報開示命令では両者に対する請求をひとつの手続き内で済ますことができます。

これによって、X(旧Twitter)で誹謗中傷ポストをした発信者を特定する情報を従来よりもスムーズに入手可能となりました。

発信者情報開示命令の流れは、以下のとおりです。

  1. 裁判所に対して、発信者情報開示命令を申し立てる
  2. X(旧Twitter)に対するプロバイダへのログ提供命令、X(旧Twitter)及びプロバイダに対するログ保存命令について審理
  3. 開示を認容する審判が出れば、発信者の個人情報が開示される

なお、従来の方法で開示請求をおこなっても問題ありません。

3.損害賠償請求や刑事告訴をする

投稿者に対して刑事上もしくは民事上の責任を問う場合には、開示された情報をもとに損害賠償請求や刑事告訴をおこないます。

それぞれの詳細については、本記事内「X(旧Twitter)上で誹謗中傷被害に遭った場合にできる3つの対応」を参照してください。

なお、X(旧Twitter)の開示請求の流れについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

【関連記事】X(旧Twitter)で開示請求するには?手続きの流れや費用、タイムリミットを解説

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X(旧Twitter)上の誹謗中傷ツイートを削除するための3つの方法

ここでは、X(旧Twitter)で誹謗中傷されたポストを削除するための方法を3つ解説します。

1.X(旧Twitter)に直接削除依頼を出す

最も簡便なのが、X(旧Twitter)のプラットフォーム内に設定されている削除依頼フォームを利用する方法です。

誹謗中傷ポストのような「攻撃的な行為」を報告する流れは、以下のとおりです。

  1. 報告したいツイートの画面に移動する
  2. 【…】アイコンを選択する
  3. 【報告する】を選択する
  4. 【自分】【第三者または特定のグループ、集団、団体】【すべてのXユーザー】のいずれかから報告する対象を選択する
  5. 報告するツイートについて、問題の詳細を入力する
  6. 報告内容や共有された追加の背景情報が正しく報告されたかを確認し、どのような規則に違反する可能性があるかを検討する
  7. 一連の報告が完了したら、X側から推奨される対策が表示される

ただし、X(旧Twitter)に対する直接的な削除依頼がすぐに反映される可能性は低いです。

これは、X(旧Twitter)は各ユーザーの言論の自由にも配慮する必要があるため、むやみやたらにポストを削除することを望みにくいためです。

なお、X(旧Twitter)では、投稿に対する報告だけではなく、アカウントに対する報告も可能です。

2.誹謗中傷ホットラインに削除の依頼をする

誹謗中傷ホットラインとは、インターネット企業有志によって運営される一般社団法人セーファーインターネット協会(SIA/Safer Internet Association)が運営する相談窓口です。

X(旧Twitter)などのネット上の誹謗中傷について、掲載されているWebサイトに利用規約などに沿った削除などの対応を促す通知をしてくれます。

また、相談内容に応じて相談窓口や、希望する方にはセーファーインターネット協会から最寄りの都道府県警察の相談窓口の紹介をおこなっています。

ただし、誹謗中傷ホットラインからX(旧Twitter)やプロバイダに対する通知には法的拘束力はありません。

誹謗中傷ポストに対する直接的な対応を希望するのであれば、弁護士へ相談・依頼するようにしましょう。

3.裁判所に対してポスト(ツイート)の仮処分による削除申し立てをする

X(旧Twitter)側が誹謗中傷ポストを任意で削除してくれないときには、法的措置に踏み出すのが効果的でしょう。

具体的には、裁判所に対してX(旧Twitter)ポスト(ツイート)の削除を求める仮処分を申し立てます。

ポスト(ツイート)削除における仮処分は、裁判所に誹謗中傷された投稿の削除を主旨として申し立て、裁判所が削除の必要性があると判断した場合、サイト管理者に対して裁判所から仮の削除命令を出してもらえる法的手続きのことを指します。

ただし、仮処分による削除を依頼は、任意で削除依頼をおこなうことに比べて費用がかかる傾向があります。

まずは任意での削除を依頼し、それでも削除されない場合に仮処分での対応を検討するのがよいでしょう。

本当に仮処分での対応をするべきかどうかの確認も含め、弁護士へ一度相談したうえで判断することをおすすめします。

【関連記事】仮処分での削除申し立て|書き込み削除までの流れと費用について

X(旧Twitter)上の誹謗中傷に対処する際の注意点

最後に、X(旧Twitter)上の誹謗中傷に対処するときの注意点を紹介します。

1.感情的になって言い返さない

X(旧Twitter)で誹謗中傷ポスト(ツイート)を発見しても、感情的になって言い返すのは厳禁です。

なぜなら、直接反論をすると、誹謗中傷ポストをした投稿者が逆上し、さらに「炎上する」リスクがあるからです。

もちろん、度重なる誹謗中傷に対しても法的措置を実施することは可能ですが、削除請求などが認められるまでの期間は誹謗中傷ポストによる悪影響が続いてしまいます。

ですから、誹謗中傷ポストを発見したときには、できる限り冷静かつ粛々と証拠を収集して弁護士へ相談するのが最も賢明といえるでしょう。

2.削除依頼は焦っておこなわない

X(旧Twitter)の誹謗中傷ポスト(ツイート)に焦るあまり、いきなり削除依頼をするのは避けるべきでしょう。

なぜなら、該当ポストが削除されてしまうと、発信者情報開示請求などの法的措置によって発信者を特定することが困難になるからです。

「誹謗中傷ポストが削除されたらそれだけで満足」と考えるなら、削除依頼するのも間違いではありませんが、発信者の民事責任・刑事責任の追及まで視野に入れているのであれば、削除依頼を出すタイミングも含めて弁護士へ相談することをおすすめします。

3.アクセスログの保存期限に注意する

X(旧Twitter)にアクセスログが保存されている期間は約3ヵ月~半年といわれています。

ログが消滅すると、発信者情報開示請求などの法的措置は難しくなります。

X(旧Twitter)の誹謗中傷ポストを発見したときには、可能な限り早い段階で弁護士へ相談をして、選択し得る法的措置などについて検討してもらいましょう。

さいごに|ネット上の誹謗中傷トラブルを弁護士に相談するならベンナビITで

X(旧Twitter)で誹謗中傷されたときには、発信者情報開示請求や削除請求、損害賠償請求などを検討することになります。

ただし、プロバイダ責任制限法が改正されて制度変更がおこなわれたり、前段階としてX(旧Twitter)やプロバイダに対してそれぞれ法的措置を実施する必要があったりするなど、投稿者に対する法的措置を実施する前段階のハードルが高い点に注意をしなければいけません。

ベンナビITでは、X(旧Twitter)などのインターネットサービスをめぐる法的トラブルを得意とする弁護士を多数紹介しています。

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株式会社アシロ編集部
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本記事は法ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。
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