盗撮を初めて起こしてしまい、「初犯でも逮捕されるのか」「前科がついてしまうのか」と不安を感じていませんか?
盗撮は軽い気持ちでおこなった行為であっても、刑事事件として扱われる犯罪であり、その後の対応次第で処分の重さが大きく変わります。
本記事では、盗撮が初犯の場合に考えられる今後の見通し、不起訴処分を得るために重要な示談の考え方、処分をできる限り軽くするためのポイント、不起訴にならなかった場合のデメリットを解説します。
置かれている状況を正しく理解し、今後取るべき行動を判断できるようになるために、ぜひ参考にしてください。
盗撮で初犯の場合に考えられる3つの見通し
ここでは、盗撮が初犯の場合において想定される見通しを紹介します。
1.示談が成立した場合|不起訴処分が期待できる
盗撮の初犯であれば、被害者との示談が成立していることなどの有利な事情により、検察官が不起訴処分と判断する可能性は高まります。
示談が成立している場合、被害者の処罰感情が一定程度解消されていると評価されやすく、刑事処分を科さなくてもよいと判断されやすいためです。
ただし、初犯であっても必ず不起訴になるわけではありません。
被害者に大きな精神的苦痛を与えている場合や、犯行態様が悪質である場合、取り調べにおいて反省の態度が認められない場合には、示談が成立していても起訴される可能性があります。
2.示談が成立しない場合|略式手続となり罰金刑になる可能性がある
被害者との示談が成立しなかった場合、盗撮が初犯であっても、不起訴処分とはならず、略式手続によって罰金刑が科される可能性があります。
略式手続とは、正式な公判を開かず、書面審理によって罰金刑を言い渡す手続きです。
この場合、裁判所が有罪と判断するため、罰金刑であっても前科が付くことになります。
なお、盗撮が初犯だからといって必ずしも略式手続となるわけではありません。
場合によっては正式裁判に進む可能性もあります。
3.犯罪が相当悪質な場合|正式裁判を経て刑事罰が決まる
盗撮が初犯であっても、犯行内容が相当悪質であると判断された場合には、正式裁判に付され、重い刑事罰が科される可能性があります。
捜査の結果、常習性や多数の余罪が認められた場合には、再犯の危険性が高いと評価され、「今回が初めて」という主張は通用しません。
また、盗撮目的で他人の住居や敷地に侵入した場合や、計画的にカメラを設置して長期間撮影していた場合には、プライバシー侵害の程度が深刻であるとして、実刑判決が選択されるケースも少なくありません。
被害者が18歳未満の児童で、撮影内容が児童ポルノに該当する場合には、児童ポルノ規制法が問題となる可能性があります。
さらに、16歳未満の者の撮影などは性的姿態撮影等処罰法の適用も問題になります。
加えて、被害者との示談が成立していない場合や、厳罰を求める意思が示されている場合には、量刑判断において不利に働き、実刑のリスクが高まります。
盗撮の初犯で不起訴処分を獲得するには示談が重要!
盗撮事件において、不起訴処分を獲得できるかどうかは、その後の人生に大きな影響を及ぼします。
とくに初犯の場合は、示談が成立するかどうか、そしてどのような対応を取るかによって、処分結果が大きく分かれます。
以下では、盗撮の初犯で不起訴処分を獲得するために、意識すべきポイントを解説します。
1.弁護士に依頼して対応してもらう
盗撮事件で不起訴処分を目指すのであれば、早い段階で弁護士に依頼することが重要です。
加害者本人や家族だけで示談を進めようとしても、被害者の連絡先を入手することは難しく、警察や検察が個人情報を開示することもありません。
一方、弁護士が代理人として示談交渉をおこなう場合、検察官を通じて被害者に謝罪や示談の意思を伝え、連絡先を教えてもらえる可能性が高まります。
弁護士には守秘義務があるため、被害者が安心して交渉に応じやすくなる点も利点です。
また、弁護士であれば、過去の事例や相場を踏まえた適正な示談金で交渉でき、被害者感情を悪化させるリスクを抑えられます。
さらに、示談成立後も法的に有効な示談書を作成し、不起訴処分や刑の減軽が妥当であることを検察官や裁判官に示すことが可能です。
2.できる限り早めに示談を開始する
示談は、開始が遅れるほど成立しにくくなるため、捜査が始まった段階で速やかに示談に向けた動きを取ることが重要です。
被害者の感情は時間の経過とともに悪化することも多く、「なぜすぐに謝罪しなかったのか」と不信感を持たれる原因にもなります。
早期に示談が成立すれば、検察官が不起訴処分を判断する際の有力な事情として考慮されやすくなります。
3.被害者に対して誠心誠意の謝罪をする
精神的に強いショックを受けている被害者に対して、いきなり示談金の話をするのではなく、まずは誠心誠意謝罪することが重要です。
ただし、盗撮事件では、被害者が加害者との直接接触を望まないケースがほとんどです。
そのため、実務上は加害者が謝罪文を作成し、弁護士を通じて被害者に渡す方法が一般的です。
謝罪文によって謝罪の気持ちや反省の姿勢が伝われば、示談に応じてもらえる可能性が高まります。
なお、謝罪文にインターネット上の文例をそのまま使うと、被害者に真意が伝わらないおそれがあるため、自分の言葉で作成することが重要です。
行為への謝罪、原因の振り返り、再発防止への具体的な取り組みを簡潔に記載し、最後に改めて謝罪する構成が望ましいでしょう。
4.可能であれば宥恕条項を盛り込んでもらう
示談書には、可能であれば宥恕条項を盛り込んでもらうことが重要です。
宥恕とは、被害者が加害者の行為を許し、刑事処罰を求めない意思を示すことです。
示談書に宥恕の文言が記載されている場合、検察官が不起訴処分を判断する可能性は高まります。
捜査が始まる前に宥恕が得られれば、被害届や告訴がなされず、事件化されないまま解決する可能性もあります。
また、捜査後や起訴後であっても、宥恕条項がある示談書は、刑の減軽や執行猶予の判断において有利に働くことが少なくありません。
盗撮の初犯でできる限り処分を軽くするための3つのポイント
以下では、盗撮事件の初犯で処分をできる限り軽くするために意識すべき3つのポイントを解説します。
1.犯罪が発覚する前なら自首をする
盗撮行為が警察に発覚する前の段階であれば、自首をすることが処分を軽くする有利な事情として考慮される可能性があります。
自首が成立した場合、逃げずに責任を取ろうとする姿勢や、反省の意思が明確である点が評価されやすくなります。
その結果、検察官が不起訴処分を選択したり、起訴された場合でも刑の軽減や執行猶予の判断に有利に働くことも少なくありません。
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2.再犯防止策を検討して積極的に取り組む
盗撮の初犯で処分を軽くするためには、二度と同じ行為を繰り返さないための具体的な再犯防止策に取り組んでいることを示すことが重要です。
例えば、家族に事情を打ち明けて生活状況を管理してもらう、盗撮に使用した機器や同様の行為につながりやすい物を処分する、専門機関のカウンセリングを受けるなど、再犯を防ぐための現実的な対策を講じているかどうかが重視されます。
これらの取り組みは、再犯の可能性が低いことを裏付ける事情として評価されやすくなります。
3.犯罪について十分反省し捜査に協力する
盗撮の初犯で処分を軽くするためには、犯行を真摯に受け止め、十分に反省している姿勢を示すことが重要です。
そのうえで、捜査に対して誠実に協力しているかどうかも、処分を判断する際の重要な要素となります。
具体的には、取り調べにおいて事実関係を正直に説明し、逃げたり責任を回避しようとしたりしない姿勢が重要です。
犯罪行為を否認し続けたり、反省の態度が見られない場合には、更生の可能性が低いと判断され、処分が重くなるおそれがあります。
盗撮の初犯で不起訴処分を獲得できなかった場合のデメリット
盗撮の初犯であっても、不起訴処分を獲得できなかった場合には、刑事手続きが進み、将来に大きな影響を及ぼす結果となるおそれがあります。
ここでは、不起訴にならなかった場合に生じる主なデメリットについて解説します。
1.刑事罰を科される可能性が高い
不起訴処分とならずに起訴された場合、刑事裁判に付され、有罪判決を受ける可能性が極めて高くなります。
盗撮事件では、略式手続による罰金刑が選択されるケースも多いものの、犯行態様や被害状況によっては正式裁判となり、より重い刑事罰が科される可能性も否定できません。
起訴されるということは、検察官が「有罪にできるだけの証拠がそろっている」と判断している状態であり、その後に無罪となる可能性は高くありません。
そのため、不起訴処分を獲得できなかった場合には、刑事罰を受けるリスクが現実的なものとなります。
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2.有罪判決となれば前科として記録が残る
刑事裁判で有罪判決が確定した場合、罰金刑であっても前科が付きます。
前科は警察や裁判所の記録として残り、就職や転職の際に影響が出る場合があるほか、職種によっては欠格事由に該当し、業務に制限が生じることも少なくありません。
また、前科が付くことで社会的信用を失い、私生活や人間関係に悪影響を及ぼすおそれもあります。
さいごに|盗撮事件を起こした場合はいち早く弁護士に相談しよう
盗撮は、初犯であっても対応を誤れば、前科が残る可能性がある犯罪です。
一方で、早い段階から適切な対応を取ることで、不起訴処分や処分の軽減を目指せる余地もあります。
示談の進め方や捜査への対応、再犯防止策の示し方などは、専門的な判断が求められる場面が多く、本人や家族だけで対応することには限界があります。
そのため、盗撮事件を起こしてしまった場合には、できるだけ早く弁護士に相談し、状況に応じた助言を受けることが重要です。
弁護士のサポートを受けることで、示談交渉や手続きが適切に進み、不起訴処分や処分軽減につながる可能性を高めることができます。
今後の人生への影響を最小限に抑えるためにも、ぜひ早期の相談を検討してください。
