- 「浮気やDVなどを理由に、自分から婚約破棄をしたが慰謝料を請求できる?」
- 「婚約破棄された側も理由によっては慰謝料を請求できるというのは本当?」
結婚目前に婚約破棄をした・された場合、慰謝料を請求したいと考える人も少なくありません。
慰謝料は精神的苦痛に対する損害賠償金のため、婚約破棄の理由によっては慰謝料を請求することが可能です。
しかし正しい知識がないまま慰謝料の交渉を進めてしまうと、慰謝料を受け取れなかったり、不当に低い金額で合意してしまったりするリスクがあります。
本記事では、婚約破棄した側・された側が慰謝料を請求できる具体的なケースや、婚約破棄で慰謝料請求ができる条件を解説します。
婚約破棄の慰謝料の相場や、慰謝料以外に請求できる費用についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
婚約者に婚約を破棄されて辛い反面、慰謝料を請求できないか…?請求できるとしたらどれくらいの慰謝料額になるの?と悩んでいませんか。
結論からいうと、婚約破棄された場合は慰謝料を請求できる可能性があります。しかし、場合によって慰謝料を請求できないケースもあるため、まずは弁護士に相談することをおすすめします。
婚約破棄の慰謝料問題を弁護士に相談することで以下のようなメリットを得ることができます。
- 慰謝料を請求できるか判断してもらえる
- 慰謝請求するためのアドバイスがもらえる
- 請求できる慰謝料額を試算してもらえる
- 依頼した場合の弁護士費用を教えてもらえる
- 精神的に少し楽になる
当サイトでは、慰謝料問題を得意とする弁護士を地域別で検索することができます。
無料相談はもちろん、電話で相談が可能な弁護士も多数掲載していますので、まずはお気軽にご相談ください。
婚約破棄とは結婚の約束を一方的に取り消すこと
婚約破棄とは、結婚の約束(婚約)を一方的に解消することで、結婚破棄と呼ばれることもあります。
婚約は、明確なプロポーズや下記のような事実を証明できれば、婚約の成立が認められます。
- 双方の両親や親族に婚約者として紹介した
- 結納を交わした
- 婚約指輪を購入した
- 職場を寿退社した
しかし「いつか結婚しよう」といった発言は約束ではないため、婚約の成立が認められる可能性は低いです。
そのため婚約破棄による慰謝料を請求する場合は、自身が相手と確かに婚約関係にあったという事実を証明できる状態でなければなりません。
なお、お互いに納得して別れる場合は、婚約破棄ではなく婚約解消となります。
婚約解消は慰謝料請求ができなくなるため、自身の状況が婚約破棄と婚約解消のどちらに当てはまるかを判断しましょう。
正当な理由の婚約破棄で慰謝料を請求できるケース5つ

正当な理由の婚約破棄とは、相手に明らかな責任があるうえで婚約破棄された、あるいはこちらから婚約破棄を申し入れた場合です。
ここではどのようなケースが正当な理由の婚約破棄に該当し、慰謝料請求が可能となるのかを解説します。
自身のケースが当てはまるかを確認してください。
1.婚約者が浮気(不貞行為)をした
婚約者が、あなた以外の人物と浮気することを、不貞行為といいます。
婚約者が不貞行為をした場合は、婚約破棄の正当な理由となるため、相手に慰謝料を請求できます。
ただし、仲が良さそうだった、キスをしていたという程度では不貞行為とは認められません。
法的に不貞行為を立証し、慰謝料を請求するには、肉体関係があったことを証明する下記のような証拠が必要です。
- 婚約相手と浮気相手がラブホテルに出入りしている写真や動画
- 肉体関係があったことを明確に示す・推測できるメールやLINEのやり取り
- 探偵事務所による調査報告書
- 浮気を認めた会話の録音データ
相手が浮気を否定する場合に備え、決定的な証拠を確保しておくことが重要です。
【関連記事】不貞行為の定義とは?不貞行為に該当するケースとしないケースを解説
2.婚約者からDVやモラハラを受けていた
婚約者から殴る蹴るといったDVや人格を否定するモラハラを受けていた場合も、婚約破棄の正当な理由となり、慰謝料請求が認められます。
DVやモラハラがあると、将来の夫婦生活を円満に築くことは困難なため、婚約破棄や慰謝料請求に正当な理由があると判断されます。
しかしDVやモラハラは、密室でおこなわれることが多く、立証が難しいケースも多いため、下記のような証拠を集めておきましょう。
- 暴力を受けた際のけがの写真
- 医師の診断書
- モラハラ発言を含むLINEやメール、録音データ
- 警察への相談記録
上記の証拠を積み重ねることで、相手に明らかな責任があるという旨を証明できます。
ただし命の危険を感じる場合は、証拠集めよりも身の安全を確保することを優先してください。
3.婚約者が多額の借金があることを隠していた
あなたが婚約者に、借金の有無を確認していて「ない」と嘘をついていた場合は、積極的に虚偽報告をしていたとみなされます。
そのため婚約者が多額の借金があることを隠していたケースも、婚約破棄や慰謝料請求の正当な理由として認められる可能性が高いです。
婚約者の借金が判明した際は、収入以上の借金があるか、返済が難しいレベルの借金ではないかを確認してみてください。
ただし、借金があることで返済能力が低いと判断されてしまい、請求できる慰謝料額も低額になる可能性があります。
4.その他婚姻を継続し難い重大な事由があった
浮気やDVなど以外にも、将来結婚生活を送ることが困難であると判断されるような重大な事由があれば、婚約破棄や慰謝料請求が認められます。
婚姻を継続し難い重大な事由とは、下記のようなケースが挙げられます。
- 犯罪歴を隠していた
- 性的不能を隠していた
- アルコールや薬物に依存していることを隠していた
- 突然行方がわからなくなり、婚約破棄された
自身の状況で慰謝料請求できるのかが判断し難い場合は、詳しいことは弁護士への相談をおすすめします。
不当な婚約破棄として慰謝料を請求できるケース5つ

婚約破棄した側の主張が、不当なものと判断されれば、婚約不履行として慰謝料を請求できる可能性があります。
ここでは、よくある破棄理由の中で、慰謝料請求が認められやすい5つのケースを解説します。
1.性格の不一致を理由に婚約破棄された
性格が合わないからといって婚約破棄された場合は、慰謝料請求が認められやすいです。
そもそも他人同士である二人に性格の違いがあるのは当然であり、歩み寄る努力をしなければなりません。
十分な話し合いや関係修復の努力を怠り、一方的に破棄することは不当と判断されやすい傾向にあります。
性格の不一致を理由に不当に婚約破棄された場合の慰謝料の相場は、一概にいくらとは言い難いです。
交際期間や婚約期間の長さ、精神的苦痛の度合いによって金額は変動するためです。
2.両親や親族に結婚を反対されて婚約破棄された
親や親族に反対されたという理由は、婚約破棄の正当な理由にはならないため、婚約者への慰謝料請求が認められる可能性があります。
結婚は、あくまで当事者である二人の合意によって成立するものです。
親族の意見を尊重するのは自由ですが、すでに成立している婚約を覆すのは、不当な婚約破棄と考えられます。
なお、親の反対を理由に婚約破棄された場合、慰謝料請求の対象は原則として婚約者本人です。
婚約者の親が、結婚の妨害を直接おこなった場合などは、相手の親に慰謝料請求が認められるケースもあります。
自身の状況でも慰謝料請求が認められるかが不安な人は、弁護士に相談するのがおすすめです。
3.金銭感覚や価値観が合わなくて婚約破棄された
金銭感覚や価値観が合わないという理由の婚約破棄も、不当と判断され、慰謝料を受け取れる可能性があります。
金銭感覚や価値観の違いは、将来的に離婚の原因にはなり得ますが、婚約段階ではまだ修正や歩み寄りの可能性があると見なされます。
そのためお互いに調整する努力をせず、十分な協議を経ずに破棄することは不当とされやすいです。
4.婚約者にほかに好きな人ができて婚約破棄された
ほかに好きな人ができたという心変わりは、婚約破棄の典型的な不当な理由であり、慰謝料請求が認められる可能性が高いです。
たとえ不貞行為がなかったとしても、心変わりによる一方的な婚約破棄は、正当な理由にはなりません。
自分勝手な理由で婚約を破棄された場合、精神的苦痛に対する賠償を求めるのは当然の権利です。
5.信仰の不一致で婚約破棄された
信仰の違いを理由とした一方的な婚約破棄は、正当な理由とは認められないため、慰謝料を受け取れる可能性があります。
宗教は、日本国憲法で信教の自由が保障されていますが、入信しないなら結婚できないと言われるなどで婚約破棄するのは不当な行為です。
宗教を理由としている場合は、デリケートな問題となるため、弁護士に相談して適切な対応をとってもらうのがおすすめです。
婚約破棄で慰謝料請求ができる条件2つ
婚約破棄で慰謝料の請求が認められるには、婚約成立を客観的に立証できて、かつ時効がきていない状態でなければなりません。
それぞれを詳しく解説します。
客観的に婚約成立を立証できること
慰謝料を支払ってもらうには、婚約の事実を客観的な証拠で証明しなければなりません。
証拠がなければ、相手から「そんな事実はない」と否定されてしまい、慰謝料請求が認められない可能性があります。
婚約が成立していたことを立証するには、下記のような証拠が必要です。
- 婚約指輪
- 結婚式場とのメールのやり取り、申し込みやキャンセルの記録など
- 親にあいさつや顔合わせをしたり結納をおこなったりした記録
- 新婚旅行の予約やキャンセルの記録
- 親や友人などの証言
また婚約破棄された・した理由を証明するため、浮気やDVなどの事実を証明する証拠も必要です。
証拠の集め方がわからない人は、弁護士に相談するとアドバイスを受けられるので、無料相談を活用してみてください。
慰謝料請求の時効を過ぎていない
婚約破棄による慰謝料請求権には、3年という時効があると、民法724条で定められています。
時効をすぎると請求権がなくなるため、慰謝料の請求自体ができなくなってしまいます。
そのため婚約破棄の慰謝料を口約束で取り決めており、相手がなかなか支払ってくれない場合は注意してください。
相手と関わりたくないからと支払いを催促しないでいたら、時効を迎えてしまって慰謝料を貰えぬまま終わってしまったというケースも少なくありません。
婚約破棄の悲しみや怒りで動けない時期もあるかと思いますが、正当な権利を行使するためには、早めの行動が不可欠です。
婚約破棄による慰謝料の相場は数十万円〜200万円
婚約破棄の慰謝料(示談金)の相場は、数十万円から200万円です。
慰謝料の金額は、婚約に至るまでの期間や婚約破棄の理由、当事者の年齢や立場などの事情を総合的に考慮して算定されます。
ここでは、婚約破棄の慰謝料が高額になりやすいケースを解説するので、自身が当てはまるかを参考にしてみてください。
婚約破棄の慰謝料が高額になりやすいケース
慰謝料の金額は、婚約破棄に至る経緯や、それによって受けた不利益の大きさによって変動します。
下記のような、婚約破棄による精神的・社会的ダメージが大きいほど、高額になる傾向にあります。
- 妊娠・中絶・出産をした
- 浮気が原因で婚約を破棄した
- 婚約を理由に退職していた
- 交際期間が長い
- 結婚準備が進んでいた
- 婚約したことを周囲に広く知られていた
- 心身の健康を損なった
- 相手の社会的地位が高い
- 婚約破棄された側が結婚の適齢期を過ぎていた
自身の状況がこれらの要素に該当する場合、安易な示談に応じず、適正な金額を主張することが重要です。
婚約破棄で慰謝料の支払いが認められた3つの事例
ここでは、婚約破棄をした・された理由や慰謝料の支払いが認められた実例を3つ紹介します。
自身と近いケースがあれば、ぜひ参考にしてください。
1.一方的な婚約破棄をされて慰謝料100万円と養育費を獲得できた事例
相談時の状況は、下記のとおりです。
| 依頼者:20代女性 弁護士に依頼した理由: 交際相手との間で妊娠が発覚して婚約に至ったが、交際相手が突如、婚約破棄したい旨を伝えてきた。 依頼者は、交際相手に慰謝料と養育費を請求したいと考え、弁護士に依頼した。 |
婚約破棄の理由が浮気やDVなどでない限り、100万円を超える慰謝料が認定されるのは困難とされています。
しかし依頼者は妊娠しており、今後の生活も加味されるべきであるとして、弁護士から交際相手に内容証明を送付しました。
その後、交際相手にも弁護士がつき、弁護士同士で交渉をおこなった結果、婚約破棄慰謝料100万円と養育費の獲得に成功しました。
【参考記事】婚約破棄をした相手から、慰謝料100万円及び養育費を獲得|ベンナビ離婚
突如婚約破棄をされ、30万円の慰謝料を獲得できた事例
相談時の状況は、下記のとおりです。
| 依頼者:20代女性 弁護士に依頼した理由: 一緒に住んでいた婚約者が、突然連絡が取れなくなり、後日別れたいと告げられた。 一方的な行動が許せないため、慰謝料額が低くてもいいから請求したいと考え、弁護士に依頼した。 |
弁護士が、依頼者の話を詳しく聞くと、婚約者との「結婚しよう」というメモがあり、双方の親とも親しくしていた状態でした。
十分に婚約成立を証明できる状態でしたが、ほかにも客観的な証拠を集めるため、今までの生活状況を整理しました。
その後、弁護士は婚約者に、即金で支払える分での示談交渉と、依頼者もそれを望んでいることを伝えたところ、30万円の慰謝料獲得に成功しました。
【参考記事】婚約破棄されたので損害賠償請求したい|ベンナビ離婚
不貞行為を理由に婚約破棄した元婚約者から150万円の慰謝料を受け取れた事例
相談時の状況は、下記のとおりです。
| 依頼者:20代女性 弁護士に依頼した理由: 依頼者は元婚約者と4年間の交際の末、婚約に至った。 同居はもちろん結婚式まで挙げたにもかかわらず、元婚約者の不貞が発覚。 婚約は解消していたものの、元婚約者に責任の重さを自覚して、相応の償いをしてもらいたく、弁護士に依頼した。 |
弁護士が詳しく話を聞いたところ、依頼者は多額の慰謝料よりも、元婚約者に無責任な行動の責任の重さをわかってもらいたい、という気持ちが大きいようでした。
とはいえ、責任の重さを実感させるには、慰謝料の金額の大きさで実感してもらうほかありません。
また話し合いという緩やかな手続きではなく、訴訟という厳格な手続きを取ったほうが、責任の重さを実感させやすいとも考えました。
そして依頼者とも十分に話し合った結果、慰謝料の請求額を高めに設定し、慰謝料請求訴訟を起こしました。
結果的に、比較的短期間で、依頼者は元婚約者から150万円の慰謝料を受け取ることに成功しました。
【参考記事】不貞行為を理由に婚約を解消し元婚約者から慰謝料の支払を受けた事例|ベンナビ離婚
婚約破棄で請求できる慰謝料以外の費用8つ

婚約破棄による損害は、慰謝料だけではありません。
結婚に向けて具体的に支払ってしまった費用も、財産的損害として相手に請求し、認められる可能性があります。
ここでは、婚約破棄で請求できる主な費用を8つ解説します。
1.婚約指輪の購入費用
あなたが購入して相手に贈った婚約指輪の代金、または指輪そのものの返還を求めることができます。
婚約指輪は、結婚の成立を条件とした贈与と解釈されるため、結婚という目的が達成されなくなった以上、相手には返還義務が生じます。
相手が「もらったものだから自分のものだ」と主張する可能性がありますが、購入時の領収書や保証書を用意して交渉しましょう。
2.結婚式の準備・キャンセル費用
結婚式の準備やキャンセルにかかる費用は、婚約破棄の原因を作った側が負担すべき損害です。
結婚式場や披露宴会場、ウェディングドレスなどの予約金や、解約に伴って発生したキャンセル料も請求できます。
もし二人で費用を分担していた場合はあなたが負担した分を求められます。
まだ支払っていないキャンセル料については、相手に支払いを求めるか、立て替えた後に請求します。
必ず式場からの請求明細書や領収書を保管しておいてください。
3.結納金
結納金は、結婚の成立を目的として贈られる金銭であるため、婚約破棄のあとは全額返還を請求できます。
一部の判例では、相手が着服した衣服代などを差し引くケースもありますが、基本は全額です。
ただし、婚約破棄の原因が自分にある場合は、送った結納金の返還請求が認められないこともあるので注意してください。
4.新婚旅行のキャンセル費用
新婚旅行のために支払った航空券やホテルの予約金、キャンセル料も請求できます。
結婚式費用と同様に、結婚を前提とした支出であるため、婚約破棄によって無駄になってしまった明確な損害と認められます。
なお、パスポート取得費用については、「今後も使用できる」という理由で損害として請求が認められないケースもあります。
5.新居の賃貸借契約費や購入に関する費用
新生活のために借りたアパートの費用や購入したマンションの手付金、家具・家電の購入費用なども請求対象です。
新居の契約や家具の購入は、婚約が成立していなければ、通常はおこなわない行為です。
したがって新居にかかる費用は、婚約破棄による損害と判断されます。
新居の準備にかかった契約書や領収書を揃えておきましょう。
6.妊娠・出産にかかった費用
婚約期間中に妊娠し、婚約破棄後に出産することになった場合、出産にかかる費用を相手に請求できます。
子どもは二人の間に授かった命であり、婚約破棄をしたからといって、父親としての責任がなくなるわけではありません。
出産の準備費用や健診費用も含め、相手に負担を求めるのは正当な権利です。
もし相手の不誠実な対応により、中絶を余儀なくされた場合は、中絶手術にかかった費用全額と慰謝料を併せて請求することもできます。
病院の領収書や診療明細書は全て大切に保管してください。
7.退職(寿退社)、転職に伴う減収
婚約を機に寿退社した場合、婚約しなければ得られたはずの収入分を請求できる可能性があります。
一般的には、再就職に必要な期間(3ヵ月〜半年程度)の給与相当額が認められる傾向にあります。
請求が認められる可能性があるのは、下記のようなケースです。
- 相手が強く退職を求めた
- 新居が遠方のためやむを得ず退職した など
退職前の給与明細や源泉徴収票、相手から退職を促されたメールやLINEの履歴を入手しておきましょう。
8.養育費(婚約中に妊娠していた場合)
婚約破棄後に出産した場合、慰謝料や損害賠償とは別に、子どもの父親に対して将来の養育費を請求できます。
相手が認知や支払いを拒否する場合は、家庭裁判所に調停や訴訟を申し立てることで、法的に支払いを強制することができます。
養育費は、親の事情に関係なく、子どもが経済的に安定して育つために必要です。
未婚であっても、父親には子どもを扶養する義務があります。
養育費は必ず請求しましょう。
【関連記事】養育費を無料相談できる3つの窓口|弁護士に相談すべきケースも季節
婚約破棄による慰謝料請求の流れ
婚約破棄の慰謝料を請求するには、当事者間での話し合いからスタートするのが一般的です。
段階を踏んで手続きを進めることで、費用の負担を最小限に抑えながら解決を目指せます。
ここでは、婚約破棄の慰謝料請求を実際におこなう際の具体的なステップを解説します。
1.当事者同士で話し合う
最初のステップは、元婚約者と直接交渉することです。
話し合いで合意に至った場合は、口約束で終わらせず、必ず合意内容を記した公正証書を作成しましょう。
交渉が難しい場合は、弁護士に依頼して内容証明郵便を送付してもらいましょう。
内容証明郵便は「いつ・誰が・誰に・どのような内容の文書を送ったか」を郵便局が証明してくれるものです。
弁護士の名前で元婚約者に送付されるため、相手に心理的なプレッシャーも与えられます。
また弁護士が代理人として元婚約者と交渉することもできるため、早い段階から弁護士に依頼しておくのもおすすめです。
2.裁判所手続を利用する
当事者間の話し合いで解決しない場合、裁判所を利用した公的な手続きに移行します。
手続きは主に、話し合いを基本とする慰謝料請求調停と、裁判官が判決を下す慰謝料請求訴訟の2種類があります。
下記では、それぞれの詳細を解説します。
家庭裁判所に慰謝料請求調停を申し立てる
慰謝料請求調停とは、調停委員が間に入り、双方の主張を聞きながら解決を目指す、話し合いの手続きです。
相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に申し立てると、手続きを進められます。
当事者が直接顔を合わせずに、別室で交互に調停委員と話す形式をとれるため、冷静に解決を目指せるでしょう。
調停申立書や収入印紙、切手などと一緒に、家庭裁判所へ持参もしくは郵送で申し立てましょう。
後述する慰謝料請求訴訟に比べて費用が安く、手続きも比較的簡単です。
具体的な費用や必要書類は、裁判所が公開しているWebサイトから確認してください。
地方裁判所に慰謝料請求訴訟を提起する
慰謝料請求訴訟は、交渉や調停で解決しなかった場合におこなうのが一般的ですが、はじめから訴訟を提起することも可能です。
双方でそれぞれの主張と証拠を提出し、最終的に裁判官が法律に基づいて、慰謝料額を決定します。
判決が確定すれば、相手の意思に関わらず支払義務が生じます。
調停に比べて時間や費用がかかり、専門的な知識も必要となるため、訴訟をおこなう場合は弁護士に依頼するのがおすすめです。
弁護士に依頼すると、必要な証拠が何かをアドバイスしてもらえて、説得力のある主張をしてもらえます。
勝訴の見込みや費用対効果について、事前に弁護士とよく相談することをおすすめします。
婚約破棄による慰謝料請求をする際の注意点3つ
婚約破棄の慰謝料請求は、正当な権利行使ではありますが、ただ請求すればお金がもらえる、という単純なものではありません。
知識不足や感情的な対応によって、本来得られるはずの利益を失ったり、逆に立場が悪くなったりするリスクも潜んでいます。
ここでは、慰謝料請求をする際に知っておくべき3つの注意点を解説します。
1.慰謝料額の算定や婚約の立証は難しい
そもそも、慰謝料額の算定や婚約の立証は難しいということを把握しておきましょう。
婚約破棄による慰謝料額は、交際期間や破棄理由などのさまざまな要素を総合的に考慮して決まるため、一概にいくらとは言えません。
証拠の有効性も法的な観点から厳密に判断されるため「このLINEがあれば大丈夫」という思い込みが通じないことがあります。
また慰謝料請求訴訟を提起する場合は、婚約関係にあるという立証も必要なため、証拠がなければ証明は難しいといえます。
婚約破棄による精神的苦痛を慰謝料という形で清算するためにも、婚約指輪や結婚式場の予約などの証拠を用意してください。
経験豊富な弁護士へ依頼すれば、あなたの状況からどのような証拠が集められそうかをアドバイスしてくれるでしょう。
2.解決までに時間がかかるケースが多い
婚約破棄の慰謝料請求裁判をする場合、解決までに時間がかかるケースが多いです。
慰謝料請求裁判の平均期間は、6ヵ月〜1年といわれており、状況によってはさらに長期化する可能性もあります。
裁判手続に比べて、交渉のほうが早期に解決できる場合もあります。
どのような手順で慰謝料請求をするべきか、弁護士へ相談してみるとよいでしょう。
「早く忘れて次の人生に進みたい」と願う場合、多少金額を譲歩してでも早期の示談成立を目指す、というのもひとつの選択肢です。
3.無理な要求は裁判になった場合に不利になる可能性がある
感情に任せて相手を過度に罵倒したり、相場を大きく超える慰謝料を執拗に要求したりする行為は控えてください。
交渉をこじらせるだけでなく、裁判官の心証を悪くし、最終的な判決で不利に働く可能性があります。
また脅迫罪や名誉毀損罪として、逆に相手から訴えられるリスクがあり、慰謝料請求においてもマイナスにしかなりません。
感情的な報復行動は控え、あくまで法的なルールの範囲内で淡々と請求をおこないましょう。
婚約破棄による慰謝料請求に関して弁護士に依頼する3つのメリット

婚約破棄の慰謝料請求は、自分でおこなうことも可能です。
しかし法的な知識や交渉力が問われる場面が多いため、個人で対応するには限界があるのも事実です。
そのため婚約破棄による慰謝料請求をおこなう際は、弁護士に依頼するのがおすすめです。
ここでは、弁護士に依頼するメリットを3つ解説します。
1.慰謝料交渉が有利に進む可能性が高い
弁護士は、過去の豊富な裁判例を基に、あなたのケースにおける法的に妥当な慰謝料額を算定します。
そして算定された慰謝料の承認を実現するために、戦略的な交渉をおこなうため、慰謝料の増額などと、有利になる可能性があります。
自分が交渉しているときは話にならなかった場合でも、弁護士が介入することで、相手方の態度が軟化し、適正な金額での解決が見込まれる場合もあります。
慰謝料請求交渉を有利に進めたいなら、弁護士への依頼を検討しましょう。
2.相手と直接交渉しなくてすむ
弁護士に依頼すれば、あなたを深く傷つけた相手と直接顔を合わせたり、連絡を取り合ったりする必要がなくなります。
弁護士が代理人になった時点で、窓口は弁護士となるため、あなたは本人と直接交渉しなくてよくなります。
あなたは弁護士とのやり取りに集中すればよくなるため、精神的な負担を大幅に軽減する上で非常に大きなメリットです。
平穏な日常生活を取り戻し、自身の心の回復や新しい生活の準備に専念できるように、弁護士に相談してみましょう。
3.慰謝料請求の手続きを一任できる
弁護士に依頼すれば、相手との交渉から裁判手続きに至るまで、慰謝料請求にまつわる全ての手続きを一任できます。
裁判では複雑な手続きも発生するため、慣れていないとスムーズに進めるのは難しいでしょう。
そこで複雑な手続きを法律のプロに一任すれば、手続きをミスなく迅速に進められます。
裁判になった場合も、煩雑な書面作成や出廷を弁護士が代行してくれるため、ぜひ弁護士への依頼を検討してみてください。
婚約破棄の慰謝料請求を依頼した際の弁護士費用の相場

法律事務所によって費用は異なりますが、一般的な相場は上記のとおりです。
費用面で心配な方は、初回相談を無料でおこなっている事務所に相談してみましょう。
限られた時間ではありますが、今後の対応を具体的にアドバイスしてもらえます。
婚約破棄の慰謝料請求についてよくある質問
最後に、婚約破棄の慰謝料請求についてよくある質問とその回答を紹介します。
婚約破棄にまつわるトラブルは千差万別であり、個別の事情によって対応が異なるケースも少なくありません。
自身の状況と近いものがないかを、確認してください。
男性でも婚約破棄を理由に女性へ慰謝料の請求はできますか?
男性でも、女性に婚約破棄による慰謝料請求をおこなえます。
慰謝料請求権は性別に関係なく、一方的に婚約を破棄されて精神的苦痛を受けた側に等しく認められる権利です。
慰謝料以外にも、婚約指輪や結納金を渡している場合は、それらの返還または費用の請求をすることも可能です。
婚約破棄をした人とどうしても結婚したいのですが可能ですか?
婚約破棄をした人との結婚は不可能ではありませんが、避けたほうがよいでしょう。
一度婚約破棄をしたとしても、その後お互いの合意があれば結婚することは可能ではあります。
しかし、法律で強制的に結婚させることはできないため、相手に結婚の意思がない以上、残念ながら結婚を実現することは不可能です。
そのため双方に気持ちが残っていれば結婚できないことはありませんが、避けたほうが無難であると考えられます。
自分から婚約破棄を申し出ても相手から慰謝料をとれますか?
自分から婚約破棄を申し出ても、相手から慰謝料をもらうことは可能です。
ただし、婚約破棄の理由にもよります。
婚約後に相手が浮気をした、暴力を振るわれていたなどの理由で、自ら婚約破棄を申し出た場合は、慰謝料を請求できるでしょう。
一方で自身の浮気や相手に落ち度のない理由で婚約破棄をした場合は、慰謝料請求はできません。
マリッジブルーによる婚約破棄も慰謝料請求はできますか?
マリッジブルーで婚約破棄された場合は、不当な婚約破棄と判断されるため、慰謝料請求が認められる可能性があります。
マリッジブルーは相手側の事情であり、あなたの落ち度ではないためです。
ただし、相手が重度のうつ病など治療が必要な精神疾患に陥り、判断能力に影響が出ているような場合は、慎重な判断が必要です。
慰謝料請求をするか悩む場合は、初回相談無料を活用して弁護士に相談してみてください。
婚約破棄でうつ病になった場合は慰謝料増額は見込めますか?
婚約破棄が原因でうつ病になった場合は、慰謝料の増額が見込めます。
婚約破棄が原因でうつ病などの精神疾患を発症した場合は、相手の行為によって受けた精神的苦痛が極めて大きいと判断されます。
また医師の診断書を証拠として提出することで、慰謝料増額に加え、通院にかかった治療費や、働けなくなった期間の休業損害の請求も可能です。
ひとりで請求の手続きをおこなうのが難しい場合は、気軽に弁護士に相談しましょう。
婚約破棄で慰謝料請求されたのですが払わなくていいケースはありますか?
婚約破棄の理由によっては、請求された慰謝料を払わなくてよいケースもあります。
たとえば相手の浮気やDVが原因で婚約破棄した場合が挙げられます。
また、そもそも婚約していないのに、相手が婚約破棄と慰謝料請求を申し出てきた場合も、支払う必要はありません。
相手から慰謝料を請求されても、婚約破棄に至った経緯を冷静に整理し、反論することで支払いを免れることが可能です。
婚約破棄して訴えられた際の慰謝料が高すぎるのですがどうすればいいですか?
相手の請求額が相場から大きくかけ離れている場合は、減額交渉が可能です。
相手の怒りや報復感情が上乗せされ、500万円や1,000万円といった過大な請求は、認められない可能性が高いです。
早急に弁護士に相談し、今回のケースが不当な請求ではないか、適正な慰謝料額はどのくらいなのかを算出してもらいましょう。
ただし、個人での交渉は控えたほうがよいでしょう。
相手が感情的になっていて、話が難しい可能性があるためです。
弁護士を代理人に立てて、法的な基準に則った冷静な交渉をおこなってもらうのがおすすめです。
女性から婚約破棄したとしても慰謝料請求されたら払わなくてはいけないのですか?
性別に関係なく、婚約破棄と慰謝料請求の理由によっては慰謝料を支払わなければなりません。
あなたが浮気した、モラハラやDVをしていた、などの正当な理由がある場合は、相手が受けた苦痛を慰謝料として払う必要があります。
しかし相手が、ほかに好きな人ができた、性格が合わないから別れたいなどの理由で婚約破棄を申し出ていた場合は、慰謝料を払う必要はありません。
逆に、こちらから慰謝料請求をすることが可能です。
婚約破棄による慰謝料の請求書のテンプレートはありますか?
下記は、婚約破棄による慰謝料請求のテンプレートです。
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令和〇年〇月〇日 自分の住所 自分の名前 印 通知書 私は貴殿との間で、婚姻の約束を交わし、去る令和〇年〇月〇日に結納を交わし、来る〇年〇月〇日の結婚式に向けて準備を進めているところでした。 しかしながら、貴殿の一方的な都合により、令和〇年〇月〇日に婚約破棄の通告をされました。 貴殿の本行為は、合理的な理由が認められない一方的な破棄であり、不当な行為と構成されます。 本行為によって生じた精神的・経済的な被害における損害賠償を、下記のとおり請求いたします。 記 1.請求内容 2.支払期限 3.振込先 なお、上記期限までに支払いがなされない場合は、法的手続に移行させていただきます。 ご承知おきください。 以上 |
ただし、上記見本に必要事項を記入し、相手に送付したとしても、法的な効力はありません。
強制力のある書面を送りたい場合は、弁護士に作成を依頼したり、公証役場で公正証書を作成してもらったりしましょう。
まとめ|婚約破棄の慰謝料請求なら弁護士に相談を
婚約破棄をした・された場合、理由によっては慰謝料請求が認められます。
結納金や婚約指輪を送っていたり、新居の準備をしていたりする場合は、それらの費用も相手に請求することが可能です。
しかし慰謝料請求には、煩雑な手続きや専門的な知識が必要で、人によってはそもそも請求できないというケースもあります。
まずは弁護士に相談して、慰謝料請求ができるかを聞いたり、請求のためのアドバイスをもらったりしましょう。
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婚約者に婚約を破棄されて辛い反面、慰謝料を請求できないか…?請求できるとしたらどれくらいの慰謝料額になるの?と悩んでいませんか。
結論からいうと、婚約破棄された場合は慰謝料を請求できる可能性があります。しかし、場合によって慰謝料を請求できないケースもあるため、まずは弁護士に相談することをおすすめします。
婚約破棄の慰謝料問題を弁護士に相談することで以下のようなメリットを得ることができます。
- 慰謝料を請求できるか判断してもらえる
- 慰謝請求するためのアドバイスがもらえる
- 請求できる慰謝料額を試算してもらえる
- 依頼した場合の弁護士費用を教えてもらえる
- 精神的に少し楽になる
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