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アカウント乗っ取りにあったらどうする?|各SNSの対処法と犯人への法的手段

監修者
蓮池 純
弁護士
アカウント乗っ取りにあったらどうする?|各SNSの対処法と犯人への法的手段
目次
  1. アカウントの乗っ取りとは
  2. アカウントが乗っ取られたときのサイン
    1. パスワードや秘密の質問などが勝手に変更されている
    2. 身に覚えのないメッセージ・投稿・購入履歴が残っている
    3. 自分以外のデバイスからのログイン通知が届いている
  3. アカウント乗っ取りの典型的な手口
    1. フィッシングサイトでログイン情報を入力させる
    2. パスワードを機械的に試し続けて突破する
    3. 流出した認証情報を使って他サービスにログインする
    4. マルウェアを使ってパスワードを盗む
    5. 登録前のアカウントを先回りして乗っ取る
  4. アカウント乗っ取りを招く主な原因
    1. 予測されやすいパスワードを設定している
    2. 複数サービスで同じパスワードを使い回している
    3. 多要素認証(MFA)を設定していない
    4. 不審なWi-Fiや非公式アプリを利用している
  5. アカウント乗っ取りで発生する被害
    1. 個人情報やログイン情報が漏えいする
    2. なりすましや詐欺メッセージの拡散に使われる
    3. 不正送金・不正購入で金銭的な被害を受ける
    4. アカウントを削除・永久凍結される
  6. アカウントを乗っ取られたときの対処法
    1. パスワードを変更して不正アクセスを止める
    2. アカウント設定や連携アプリの不審な変更を元に戻す
    3. サービスのサポートデスクに乗っ取り被害を報告する
    4. マルウェア感染を疑いセキュリティソフトでスキャンする
    5. 警察(サイバー犯罪相談窓口)に被害を相談する
  7. アカウント乗っ取りを防ぐ5つの対策
    1. 1.第三者に推測されにくい複雑なパスワードを設定する
    2. 2.多要素認証(MFA)を全サービスで有効にする
    3. 3.不審なURLや添付ファイルを安易に開かない
    4. 4.OSやアプリを常に最新の状態に保つ
    5. 5.セキュリティソフト・アンチウイルスを導入する
  8. アカウント乗っ取り被害を弁護士に相談すべきケース
  9. アカウント乗っ取りは「ベンナビIT」で弁護士に相談
  10. アカウント乗っ取りに関するよくある質問
    1. Q. アカウント乗っ取りの証拠はどのように集めればよいですか?
    2. Q. 乗っ取られたアカウントを完全に復旧できないときはどうすればよいですか?
    3. Q. アカウント乗っ取りの加害者に損害賠償を請求できますか?
    4. Q. 乗っ取り犯を特定することは可能ですか?
    5. Q. アカウント乗っ取りの被害届を出す際に必要なものは何ですか?
  11. まとめ

ある日突然、パソコンやスマートフォンに、身に覚えのないログイン通知が届くケースがあります。

変更していないはずなのに、自分が設定したパスワードでログインできない状況に陥るケースもあるでしょう。

アカウントの乗っ取りは、SNS・ECサイト・金融サービスなど、あらゆるサービスで起こり得るトラブルです。

放置すると、個人情報の漏えいや不正送金といった被害に発展する可能性があります。

本記事では、アカウント乗っ取りの手口・原因・発生する被害から、今すぐできる対処法・予防策まで網羅的に解説します。

被害に遭った際に弁護士へ相談すべきケースも紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

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アカウントの乗っ取りとは

アカウントの乗っ取りとは、悪意のある第三者が他人のIDやパスワードを使い、不正にログインしてアカウントを操作する行為です。

近年、金融サービスやSNSなどでアカウント乗っ取り被害が多発しています。

個人情報の漏えい・金銭的被害・アカウント凍結といった深刻な結果を招くだけでなく、家族や知人にまで被害が及ぶケースも少なくありません。

不正アクセス行為の認知件数の推移

【出典】不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況|警察庁Webサイト

警察庁によると、令和7年(2025年)の不正アクセス認知件数は7,190件と過去5年で最多を記録し、前年比で約34%増加しました。

被害の約66%はインターネットバンキングへの不正送金が占めており、近年は証券口座を狙った不正取引も急増しています。

【関連記事】不正アクセス禁止法とは?被害時の対処法と未然に防ぐ方法

アカウントが乗っ取られたときのサイン

アカウントが乗っ取られた際のサインとして、パスワードの無断変更・身に覚えのない操作履歴・不審なログイン通知の3つが挙げられます。

パスワードや秘密の質問などが勝手に変更されている

自分でパスワードを変更した覚えがないのにログインできない場合、アカウントを乗っ取られている可能性が高いです。

不正ログイン後に最初におこなわれる典型的な行動が、パスワードや秘密の質問の変更です。

変更によって正規ユーザーはアカウントから締め出され、第三者が自由に操作できる状態になります。

身に覚えのないパスワード変更通知メールが届いている場合も、乗っ取りのサインとして疑ってください。

身に覚えのないメッセージ・投稿・購入履歴が残っている

自分が送っていないメッセージや、身に覚えのない注文・送金履歴が残っている場合も、アカウントの不正利用が疑われます。

たとえば、次のようなケースです。

  • SNSに自分では投稿していないメッセージや写真が投稿されている
  • 自分になりすました人物がSNSのDM機能を使って知人にメッセージを送信している
  • 見た記憶のない受信メールが既読になっており、送信メールが勝手に削除されている
  • ネットバンキングの口座から、身に覚えのない送金がおこなわれている
  • ECサイトで高額商品が不正購入されていることが判明した

SNSのアカウントが乗っ取られているケースでは、自分では気づかないうちに、詐欺メッセージの発信元になっているケースもあります。

自分以外のデバイスからのログイン通知が届いている

見知らぬ端末や普段使わない地域からのログイン通知は、第三者がアカウントにアクセスしているサインです。

多くのサービスでは、ログイン通知機能を提供しています。

新しいデバイスや普段と異なる地域からログインがあった際に、メールやプッシュ通知で知らせる仕組みです。

以下のような通知が届いた場合は、アカウントを乗っ取られている可能性があります。

  • 使用した覚えのないデバイス名が表示されている
  • 居住地や勤務地とはまったく異なる地域からのログインが記録されている
  • 自分がログインしていない時間帯にアクセスが発生している

ログイン通知機能をオフにしている場合、不正アクセスに気づけないまま被害が拡大するリスクがあります。

アカウント乗っ取りの典型的な手口

アカウント乗っ取りの典型的な手口は、主に以下の5つに分類されます。

フィッシングサイトでログイン情報を入力させる

実在する銀行・SNS・ECサービスを装った偽サイトに誘導し、IDとパスワードを入力させて盗む手口です。

フィッシング詐欺と呼ばれます。

警察庁の相談事例では、SMSやメールで偽のログイン画面に誘導されるケースが多く報告されています。

「アカウントで不正なログインが確認されました」といった文面が典型的です。

本物のサイトと見た目がほぼ同じケースも多く、被害が発生するまで偽サイトだと気づけないことが少なくありません。

パスワードを機械的に試し続けて突破する

パスワードの組み合わせをプログラムで自動的に試し続け、ログインを突破する手口です。

ブルートフォース攻撃と呼ばれています。

自動化ツールを使うと、短時間に数百万通りの組み合わせを試すことが可能です。

単純なパスワードほど突破されるまでの時間が短く、複雑なパスワードでも十分な試行回数があれば解読されるリスクがあります。

流出した認証情報を使って他サービスにログインする

別のサービスで流出したID・パスワードのリストを使い、他サービスへのログインを自動的に試みる手口です。

クレデンシャルスタッフィングと呼ばれます。

複数サービスで同じパスワードを使い回している場合、1ヵ所での漏えいが連鎖的な乗っ取りにつながるおそれがあるでしょう。

闇サイト上で漏えいした認証情報が売買されているため、流出から時間が経過した後に被害が発生するケースもあります。

マルウェアを使ってパスワードを盗む

端末がマルウェアに感染すると、キーボードの入力内容や保存されたパスワードが外部に送信される状態になります。

非公式アプリのインストールや不審なリンクのクリックをきっかけに感染するケースです。

感染後は外見上の異常が出にくく、情報が盗まれていても気づかないまま時間が経過するケースがあります。

登録前のアカウントを先回りして乗っ取る

メールアドレスだけで仮登録できるサービスの仕組みを悪用し、被害者がまだ登録していないサービスに先にアカウントを作成する手口です。

プリハイジャック攻撃と呼ばれます。

具体的には、ユーザーが登録しそうなサービスを予測し、不正に取得したユーザーのメールアドレスを使い、事前にアカウントを作成します。

ユーザーが自分が作成したアカウントと誤認したまま使い始めると、利用を開始した時点から情報が筒抜けになる仕組みです。

通常通りサービスを利用できるため、乗っ取りに気づかないまま時間が経過します。

第三者がパスワードを変更すると、完全にアカウントを奪われます。

アカウント乗っ取りを招く主な原因

アカウント乗っ取りの多くは、ユーザー側のパスワード管理の甘さやセキュリティ設定の不備が悪用されて発生します。

以下で詳しく解説します。

予測されやすいパスワードを設定している

推測されやすいパスワードの設定は、アカウント乗っ取りを招く原因のひとつです。

ブルートフォース攻撃や辞書攻撃では、よく使われる単語や文字列をプログラムで自動的に試し続けます。

単純なパスワードほど、短時間で突破されるリスクが高くなります。

不正アクセス行為の手口別検挙件数

【出典】不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況|警察庁Webサイト

警察庁の調べでも、パスワードの設定・管理の甘さにつけ込む手口が最も多いです。

実際に被害が多いパスワードの例は、以下のとおりです。

  • 生年月日や電話番号など、自分に関連する数字のみで構成されたもの
  • 自分や家族・ペットの名前を使ったもの
  • 好きなアイドルやキャラクターの名前を使ったもの

いずれも、SNSの情報などから第三者に推測されやすい点が共通しています。

複数サービスで同じパスワードを使い回している

複数サービスで同じパスワードを使い回すのも、アカウント乗っ取りを招く主な原因のひとつです。

ひとつのサービスから認証情報が漏えいすると、同じパスワードを使用している他サービスでも不正ログインが発生するおそれがあります。

漏えいしたID・パスワードのリストが闇サイト上で売買されるリスクも見逃せません。

利用するサービスが多いほど、1件の漏えいが招く被害の範囲も広がります。

多要素認証(MFA)を設定していない

多要素認証を設定していないと、アカウントを乗っ取られるリスクが高まります。

多要素認証とは、パスワードに加えてSMSの確認コードや認証アプリなど、複数の認証手段を組み合わせる仕組みです。

仮にパスワードが盗まれても、第三者による不正ログインをブロックできます。

多要素認証が未設定の場合、ログイン試行回数に制限がなければ何通りものパスワードを自試せます。

ブルートフォース攻撃によってパスワードが破られるリスクが高まるのは自明です。

不審なWi-Fiや非公式アプリを利用している

不審なWi-Fiや非公式アプリの利用も、アカウント乗っ取りを招く原因のひとつです。

商業施設や公共施設などのフリーWi-Fiは、通信が暗号化されていないケースがあり、ログイン情報を傍受されるリスクがあります。

正規のSSIDに似せた偽のWi-Fiに接続させ、情報を盗むなりすましWi-Fiと呼ばれる手口も報告されています。

一度接続したWi-Fiへの自動再接続設定が悪用されるケースも少なくありません。

公式ストア以外から入手した非公式アプリには、マルウェアが仕込まれているものがあります。

感染すると、端末内のパスワードや認証情報が外部に流出する危険をともないます。

アカウント乗っ取りで発生する被害

アカウントを乗っ取られると、個人情報の流出から金銭的損害まで多岐にわたる被害が発生するおそれがあります。

被害は乗っ取られた本人だけでなく、友人・知人へのなりすまし詐欺など周囲にも及ぶ可能性もあります。

個人情報やログイン情報が漏えいする

アカウントに登録された氏名・住所・電話番号・メールアドレスなどの個人情報が、第三者の手に渡ります

流出した情報が、他サービスへの不正ログインに悪用されるリスクがあります。

フィッシング詐欺やなりすましへと発展するケースも多く、二次被害を招きやすい点が深刻です。

クレジットカード情報を登録しているサービスが乗っ取られた場合は、カード情報も同時に漏えいしている可能性があります。

なりすましや詐欺メッセージの拡散に使われる

乗っ取られたアカウントは、友人・フォロワーへの詐欺行為の踏み台として悪用される可能性があります。

乗っ取ったアカウントからフォロワーに対し、二次元コードでの送金や電子マネーの購入を依頼するメッセージが送られるケースが典型例です。

友人からのメッセージと信じ込んだ相手が決済してしまい、詐欺だと気づいた時点ではすでに取り消せないケースも少なくありません。

被害は金銭にとどまりません。

根拠のない誹謗中傷の書き込みや性的画像の要求に悪用されるケースもあり、アカウント所有者の社会的信用が傷つくリスクもあります。

【関連記事】X(旧Twitter)でなりすましの被害を受けている方へ|犯人の特定方法と対処法

不正送金・不正購入で金銭的な被害を受ける

ECサービスや金融サービスのアカウントが乗っ取られると、不正購入や不正送金により直接的な金銭被害を受ける可能性があります。

想定される被害の典型例は、以下のとおりです。

  • 登録済みのクレジットカードや電子マネーを勝手に使われる
  • 貯まっていたポイント残高を無断で使用される
  • 配送先情報を書き換えられ、高額商品を不正注文される
  • ネットバンキングから身に覚えのない口座へ送金される

1回あたりの不正利用額が少額でも、複数回にわたって繰り返されることで被害総額が大きく膨らむおそれがあります。

犯罪被害に遭った場合の返金や補償の可否は、サービスや状況によって異なるため、あとから取り戻せるとは限りません。

アカウントを削除・永久凍結される

第三者によって規約違反の投稿や不正行為が繰り返されると、サービス運営側によってアカウントが削除・永久凍結される可能性があります。

当該アカウントから迷惑行為や詐欺行為がおこなわれている以上、停止措置の対象になり得ます。

復旧を申請しても、本人確認や調査に時間がかかり、すぐに利用を再開できるとは限りません。

一度凍結されたアカウントは、自力での復旧が困難なケースも多くあります。

長年積み上げたフォロワー・投稿履歴などを失うリスクもあります。

アカウントを乗っ取られたときの対処法

アカウントを乗っ取られたと気づいたら、被害の拡大を防ぐために迅速な行動が求められます。

本章では、アカウントを乗っ取られたときの対処法を解説します。

パスワードを変更して不正アクセスを止める

まだログインできる状態であれば、すぐにパスワードを変更し、不正アクセスを止めてください。

パスワードを変更すると、不正にログインしている第三者をアカウントから締め出せます。

同じパスワードを複数のサービスでも使い回している場合は、それぞれ異なるパスワードに変更しましょう。

フィッシングサイトにIDやパスワードを入力してしまった場合も同様です。

同じ認証情報を使っているサービスがあれば、全て速やかに変更してください。

アカウント設定や連携アプリの不審な変更を元に戻す

パスワードを変更した後は、メールアドレス・電話番号・秘密の質問などの設定が勝手に変更されていないかを確認しましょう。

変更されていた場合は、正しい情報に戻してください。

外部アプリとの連携設定も確認が必要です。

自分で許可した覚えのないアプリがあれば、すぐに連携を解除してください。

連携アプリにはアカウントへのアクセス権限があるため、放置するとパスワード変更後も第三者に操作を続けられるおそれがあります。

サービスのサポートデスクに乗っ取り被害を報告する

乗っ取り被害に遭った場合は、利用しているサービスの運営会社に速やかに連絡・相談してください。

インターネット上の主要サービスには、以下のとおり、不正アクセスに関する報告窓口が設けられています。

サービス名 報告窓口
X(旧Twitter) アカウントが乗っ取られた場合の対処 | Xヘルプ
Instagram Instagramアカウントが不正アクセスされたと思われる場合 | Instagramヘルプセンター
Facebook 不正アクセスされたアカウントの安全を確保するにはどうすればよいですか。 | Metaビジネスヘルプセンター
TikTok TikTok Support
Google ハッキングまたは不正使用された Google アカウントを保護する – Google アカウント ヘルプ
LINE 乗っ取り被害に遭わないために|LINEみんなの使い方ガイド

パスワードを変更されてログインできない場合でも、登録済みのメールアドレスや電話番号を使った本人確認により、アカウントを取り戻せる可能性があります。

クレジットカード情報を登録しているサービスが乗っ取られた場合は、サポートデスクへの報告と合わせてカード会社への連絡も必要です。

不正利用が確認できた場合はもちろん、乗っ取りが判明した時点でカードの利用停止や再発行を相談しておくと安心です。

マルウェア感染を疑いセキュリティソフトでスキャンする

フィッシングや不審なアプリをきっかけにマルウェアが端末に感染している可能性があります。

パスワード変更と並行して、セキュリティソフトでフルスキャンを実施しましょう。

マルウェアが残ったままの状態でパスワードを変更しても、キーロガーなどで新パスワードを再び盗まれるリスクがあります。

脅威が検出された場合は削除を実行しましょう。

OSやセキュリティソフトを最新の状態にアップデートしてから、各サービスにログインするのが安全です。

警察(サイバー犯罪相談窓口)に被害を相談する

アカウント乗っ取りの被害に遭った場合は、警察への相談が有効です。

最寄りの警察署またはサイバー犯罪相談窓口に通報・相談することで、捜査の開始や証拠保全のアドバイスを受けられます。

後に法的手続を進める際にも役立つでしょう。

相談窓口は、各都道府県警察のWebサイトから確認できます。

電話で相談したい場合は、警察相談専用電話「#9110」に連絡すると最寄りの警察本部につながります。

相談の際は、被害状況がわかる記録を事前に準備しておくとスムーズです。

ログイン履歴・不審なメールやSMS・不正送金の履歴などが該当します。

【関連記事】サイバー警察に頼れるのはどんな被害?ネット誹謗中傷には弁護士がおすすめな理由

アカウント乗っ取りを防ぐ5つの対策

アカウント乗っ取りの大半は、パスワード管理の甘さやセキュリティ設定の不備が原因です。

基本的な対策を実施するだけで、被害リスクを大幅に下げられます。

1.第三者に推測されにくい複雑なパスワードを設定する

第三者に推測されにくい複雑なパスワードの設定が、アカウント乗っ取りを防ぐうえで重要です。

短くて単純なパスワードは、第三者による推測やブルートフォース攻撃で破られやすくなります。

パスワードは、大文字・小文字・数字・記号を組み合わせた10文字以上とするのが望ましいです。

誕生日・名前・連続した数字など、推測されやすい文字列は避けてください。

管理が大変なら、パスワード管理アプリを使うのもおすすめです。

複雑な文字列をサービスごとに作りやすくなり、使い回しも防ぎやすくなります。

2.多要素認証(MFA)を全サービスで有効にする

利用している全てのサービスで、多要素認識(MFA)を有効化しましょう。

パスワードだけの認証は、一度情報が流出すると簡単に突破されてしまうためです。

設定方法は、各サービスのセキュリティ設定画面から確認できます。

SMS認証コード・認証アプリ・生体認証など、サービスによって選択肢はさまざまです。

優先的に設定すべきなのは、乗っ取られたときの被害が大きいサービスです。

インターネットバンキングや決済アプリは早期に有効化してください。

3.不審なURLや添付ファイルを安易に開かない

メール・SMS・SNSで届いた不審なURLや添付ファイルは、開かずに削除しましょう。

フィッシングサイトへの誘導やマルウェア感染の入口になるためです。

金融機関がIDやパスワードをメールやSMSで問い合わせることはありません。

「アカウントが停止されます」「至急ご確認ください」など、緊急を装った内容に惑わされないでください。

サービスにアクセスするときは、メール内のリンクを使わず、公式サイト・公式アプリを経由する習慣をつけましょう。

4.OSやアプリを常に最新の状態に保つ

スマートフォンやパソコンのOS・アプリは、常に最新バージョンに更新しておきましょう。

古いバージョンにはセキュリティ上の弱点が存在する場合があります。

脆弱性が公表されると、それを逆手にとった攻撃が急増するケースも多くあります。

アップデートの通知が届いたら、後回しにせず速やかに更新するのが重要です。

自動更新設定を有効にしておくと、常に最新のセキュリティパッチが適用された状態を維持できます。

5.セキュリティソフト・アンチウイルスを導入する

パソコンにはセキュリティソフトを導入しましょう。

以下のような脅威をリアルタイムで検知・ブロックできるためです。

  • マルウェアの感染
  • フィッシングサイトへのアクセス
  • 不審なアプリの実行

導入後は、自動更新設定が有効になっているか確認しておきましょう。

新しいウイルスや攻撃手法は日々生まれているため、常に最新の状態を保てる設定にしておくのが重要です。

アカウント乗っ取り被害を弁護士に相談すべきケース

アカウント乗っ取りの被害によっては、弁護士への相談が必要になるケースがあります。

たとえば、以下のようなケースです。

  • 個人情報が流出し、悪用された可能性がある
  • クレジットカードや銀行口座に不正な利用履歴があった
  • 乗っ取られたアカウントを通じて、他者への詐欺や誹謗中傷に悪用された
  • 犯人に対して損害賠償請求を検討している

金銭的な被害が発生している場合や、第三者に被害が及んでいる場合は、警察への被害届だけでは解決が難しいケースがあります。

弁護士に依頼すると、発信者情報開示請求による犯人の特定や、損害賠償請求の手続きを進められます。

アカウント乗っ取りは「ベンナビIT」で弁護士に相談

アカウント乗っ取りの被害を受けた場合は、「ベンナビIT」を活用して、弁護士に相談してください。

アカウントの乗っ取り被害は、不正アクセス・個人情報漏えい・金銭的被害など、複数の問題が同時に発生するケースがあります。

自分だけで対処しようとすると、対応が遅れて被害が広がるかもしません。

「ベンナビIT」では、不正アクセスや情報漏えいの問題に注力する弁護士を探せます

地域・相談方法・費用などの条件で絞り込めるため、自分に合った弁護士を見つけやすいのが特徴です。

被害届を出すべきか、損害賠償を請求できるかといった判断も、弁護士への相談によって方向性が見えてきます。

初回無料相談に対応している事務所も多いので、まずは気軽に相談してみましょう。

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アカウント乗っ取りに関するよくある質問

本章では、アカウント乗っ取り被害に関して、よく寄せられる疑問にQ&A形式で回答します。

Q. アカウント乗っ取りの証拠はどのように集めればよいですか?

アカウント乗っ取りの証拠は、気づいた時点ですぐ保存しておくのが大切です。

ログイン履歴を確認できる場合は、同画面をスクリーンショットまたはプリントアウトして保管してください。

あわせて、以下も保全しておきましょう。

  • パスワード・メールアドレスの変更通知
  • 身に覚えのない購入・送金の履歴
  • 乗っ取られたアカウントから送信されたメッセージ
  • クレジットカードの利用明細
  • サービス提供会社への問い合わせ履歴・返信メール・受付番号

警察への被害届や弁護士への相談の際は、こうした資料をまとめて持参すると手続きがスムーズに進みます。

Q. 乗っ取られたアカウントを完全に復旧できないときはどうすればよいですか?

アカウントが永久凍結・削除されて復旧できない場合は、新しいアカウントを作成してください。

フォロワーや連絡先には、旧アカウントが乗っ取られていた旨を速やかに周知するのが大切です。

乗っ取り犯が旧アカウントを使って詐欺行為を継続している可能性もあります。

サービスに不正利用の報告をおこない、旧アカウントの停止措置の依頼も検討してください。

Q. アカウント乗っ取りの加害者に損害賠償を請求できますか?

アカウントの乗っ取りによって財産的な損害や精神的な損害を受けた場合、加害者に対して損害賠償を請求できる可能性があります

ただし、請求するためには、まず加害者を特定しなければなりません。

加害者が不明な場合は、発信者情報開示請求や発信者情報開示命令などの手続きにより、特定できる可能性があります。

請求できる損害の範囲は、不正利用による金銭的被害・個人情報漏えいによる損害・名誉毀損など、被害の内容によって異なります。

まずは弁護士に相談し、請求できる損害の範囲や手続きの流れを確認しましょう。

Q. 乗っ取り犯を特定することは可能ですか?

乗っ取り犯の特定には、サービス提供会社やアクセスプロバイダから情報の開示を受ける手続きが必要になります。

ただし、VPNや海外サーバーを経由しているケースでは、特定が難しい場合もあります。

個人で調査をおこなうのは現実的ではないため、特定を目指す場合は弁護士に依頼するのが現実的です。

弁護士に依頼すれば、発信者情報開示から特定後の法的対応まで一括して任せられます。

【関連記事】発信者情報開示請求とは?誹謗中傷から自分を守るために知っておきたい基礎知識

Q. アカウント乗っ取りの被害届を出す際に必要なものは何ですか?

相談時には、以下のような被害状況がわかる資料を、スクリーンショットや印刷物など確認しやすい形で持参しましょう。

  1. 身に覚えのないログイン履歴
  2. 不審なログイン通知メールやSMS
  3. パスワード変更通知の受信履歴
  4. サービス提供会社やカード会社とのやりとり
  5. 不正送金や不正購入の履歴
  6. 被害が発生した日時や経緯のメモ

被害届を提出する際は、事前にサイバー犯罪相談窓口へ電話し、担当者と持参資料や日時を調整しておくと手続きがスムーズに進みます。

まとめ

アカウントの乗っ取りは、フィッシング詐欺・パスワードの使い回し・マルウェア感染などを原因として発生します。

被害に気づいたら、パスワードの変更・サービスへの報告・セキュリティソフトによるスキャンを速やかにおこないましょう。

乗っ取られたアカウントからは、不正送金・不正購入・なりすまし詐欺のほか、周囲の人への二次被害が生じる可能性があります。

予防策としては、複雑なパスワードの設定・多要素認証の有効化・OSやアプリの最新化が有効です。

不審なURLや添付ファイルを開かない習慣も、乗っ取り被害を防ぐうえで重要です。

金銭的な被害や個人情報の漏えいが発生している場合は、弁護士への相談も検討してください。

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