配偶者の不倫が発覚した際、被害を受けた側は精神的苦痛に対する償いとして慰謝料を請求できます。
しかし、不倫の慰謝料請求には法律で定められた条件や証拠がなければ、請求が認められないケースもあります。
条件を把握して適切な証拠を出せないと、かえって自分にデメリットが生じることもあるため、本記事で正しい知識を把握しておきましょう。
本記事では、不倫の慰謝料請求が認められる4つの条件や不倫慰謝料の相場、請求する際の手続きの流れを解説します。
不倫の慰謝料請求を有利に進めるために必要な証拠の具体例や注意点も詳しく説明するので、ぜひ参考にしてください。
不倫の慰謝料とは精神的苦痛に対して支払われる賠償金のこと
不倫の慰謝料とは、配偶者の不貞行為によって受けた精神的苦痛に対する損害賠償金です。
不貞行為とは、配偶者がいる人が、自由な意思に基づいて配偶者以外の者と性的関係をもつ(浮気・不倫)ことです。
夫婦には互いに貞操義務があり、義務に違反する行為は民法で定められている不法行為に該当するため、慰謝料の請求をおこなえます。
第七百九条
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
第七百十条
他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。
引用元:民法|e-GOV法令検索
不倫をした配偶者はもちろん、不倫相手も慰謝料請求の対象です。
慰謝料請求は、被害者が受けた不当な苦しみに対する正当な償いを求める手続きであることを理解しておきましょう。
不倫の慰謝料を請求できる条件4つ

「浮気をされた」という事実だけでは証拠として不十分のため、請求が棄却される可能性があります。
ここでは不倫の慰謝料請求ができる条件を4つ解説します。
1.不貞行為の証拠により故意・過失の証明ができる
不倫相手に慰謝料を請求するためには、不倫相手に「故意」または「過失」があったことを証明しなくてはいけません。
「既婚者であると知っていた(=故意)」もしくは、「知れる状態であった(=過失)」かどうかが重要です。
既婚者だとは知らなかった、独身だと聞いていた、という相手の言い逃れを防ぐためにも、故意・過失を裏付ける証拠が必須です。
故意や過失が認められる・認められない証拠は、下記のようなものが挙げられます。

たとえばメールで家族に関するやり取りをしていれば、故意に不倫していたと認められるため、慰謝料請求が認められます。
配偶者が独身を装っていても、不倫相手に、注意すれば既婚者だと知れた(過失)と判断される物事があれば、請求が認められる可能性が高いです。
まずは手元にある証拠を見直し、相手の故意や過失を証明できる材料が揃っているかを確認しましょう。
2.不貞行為によって権利を侵害されている
不貞行為によって、法律で規定された個人の権利が侵害されていると、慰謝料請求が認められます。
具体的には、不倫される前にはあった夫婦の平穏な生活が、不倫によって破綻したと判断されると、慰謝料の請求が認められます。
法律で規定された個人の権利とは、平穏な婚姻生活を送る権利のことです。
夫婦には、民法で下記のように定められているため、安定した関係を維持する権利があります。
第七百五十二条
夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。
引用元:民法|e-GOV法令検索
なお、不倫が始まった時点で夫婦関係がすでに破綻していた場合は、不倫の慰謝料請求は認められないため、注意してください。
自身の状況が、権利の侵害を受けているか不安な場合は、弁護士に相談して判断を仰ぐことをおすすめします。
3.慰謝料請求の時効期間内である
不倫の慰謝料請求には時効があるため、期限内に請求をおこなう必要があります。
慰謝料請求の時効期間は2つあり、下記のいずれかの、残り時間が短いほうの時効が適用されます。
- 不倫の事実を知ってから3年以内
- 不倫がおこなわれた時点から20年以内
たとえば10年前から配偶者が不倫をしていても、あなたが不倫の事実を知ったのが「今」なら、3年以内の時効が適用されます。
時効を過ぎると慰謝料の請求権が消滅するため、早めに請求手続をおこないましょう。
時効が迫っている場合は、内容証明郵便を送付すれば、一時的に事項の完成を猶予させることも可能です。
不倫の慰謝料を請求したいものの、時効まで余裕がない場合は、直ちに弁護士へ相談し、適切な対処をしてもらいましょう。
4.不倫相手の住所や名前を把握している
不倫慰謝料を請求する手続きを進めるには、請求の相手方である不倫相手の正確な氏名と住所を特定している必要があります。
相手に請求の意思を伝える内容証明郵便を送付したり、裁判所に訴状を提出したりする際に、相手方の氏名と住所が必須となるためです。
不倫相手の勤務先や車のナンバーしかわからない、という情報が不足している場合でも弁護士に依頼すると情報を集められます。
弁護士は、職務上請求や弁護士会照会などの特権があるため、携帯電話会社や運輸支局などの企業に情報を照会することが可能です。
慰謝料請求を、情報不足によりためらっている人は、手持ちの情報で特定が可能かどうかを弁護士に確認してもらいましょう。
【関連記事】不倫相手の名前しかわからないけど「慰謝料を請求したい」と思ったときの対処法
不倫の慰謝料請求が認められないケース4つ
不倫の事実があったとしても、慰謝料請求が認められないケースがあります。
ここでは、不倫の慰謝料請求が認められない4つのケースを解説します。
1.不倫前から夫婦関係が破綻していた
不倫が始まる前から、夫婦関係がすでに修復不可能な破綻状態にあったと判断される場合、慰謝料請求は認められません。
たとえば3~5年以上の長期間にわたる別居をしていた場合は、夫婦関係がすでに破綻していたと判断されやすいです。
一方で頻繁な夫婦喧嘩がある状態でも、家計を共にしている場合は、関係修復の可能性があるとみなされ、破綻とは認められない可能性があります。
2.不倫相手が配偶者のことを既婚者と知らなかった
不倫相手に故意や過失がない場合は、不倫相手に対する慰謝料請求は認められません。
不倫相手への慰謝料請求が認められるには、以下の条件を満たす必要があるためです。
- 不倫相手が、配偶者が既婚者であることを知らなかった(故意)
- 注意しても既婚者であることを知ることができなかった(過失)
ただし、相手が「知らなかった」と主張しているだけでは、過失なしとはみなされません。
結婚指輪をみていた、SNSで家族写真を公開していた、といった事情があれば、不倫相手にも過失が認められ、慰謝料請求が可能になります。
3.不貞行為の証拠がない
肉体関係(不貞行為)があったことを客観的に証明できる証拠がなければ、裁判で慰謝料請求を認めてもらうことは極めて困難です。
不貞行為が事実であっても、それを裏付ける証拠がなければ、裁判が棄却されてしまいます。
感情に任せて請求しても、相手にしらを切られれば、それ以上追及できなくなってしまいます。
そのため言い逃れができない、下記のような証拠を用意してください。
- ラブホテルに出入りする写真や動画
- 肉体関係があったことが推測されるLINEやメール
- 性行為の画像や音声データ
なお、配偶者と不倫相手が食事におこなっている写真や、会う約束をするメッセージは、不倫の証拠として十分とはいえません。
確実に慰謝料請求を成功させるためにも、弁護士や探偵に相談・依頼して、決定的な証拠を集めましょう。
【関連記事】不貞行為の証拠とは?証拠にならない物の判断基準や証拠の集め方を解説
4.時効期間が過ぎている
不倫の慰謝料請求権には、不倫の事実を知ったときから3年、または不貞行為があったときから20年という時効があります。
期間を過ぎてしまうと、慰謝料の請求権が消滅してしまい、請求自体ができなくなります。
時効が迫っている場合は、時効の完成を6ヵ月間遅らせるため、内容証明郵便を送付するなどの緊急措置が必要です。
不倫慰謝料の相場|50万円~300万円
不倫や浮気の慰謝料の一般的な相場は、50万円から300万円程度です。
慰謝料の金額は一律で決まっているわけではなく、さまざまな要因が影響します。
- 不倫の期間・回数
- 夫婦の婚姻期間
- 子どもの有無
- 不倫が離婚の原因となったか
ただし、慰謝料の相場はあくまで目安であり、個別の状況によって実際の金額は変わります。
相場より高額になるケース
不倫による精神的苦痛が大きく、悪質性が高いと判断された場合、慰謝料は高額になる傾向にあります。
相場よりも高額になりやすいケースは、下記のとおりです。
- 不倫期間が長い(3年以上など)
- 不倫の回数が多い
- 配偶者や不倫相手の社会的地位や収入が高い
- 配偶者や不倫相手から反省の態度がみられない
- 婚姻関係が長い(10年以上など)
- 未成年の子どもがいる
また不倫の悪質性が高い場合も、慰謝料が高額になりやすいです。
たとえば、不倫相手との間に子どもができた場合や、不倫が原因でうつ病などの精神疾患を発症した場合などが該当します。
相場より低額になるケース
結婚後間もない時期の不倫や一時的な不倫だった場合は、精神的苦痛が比較的小さいと判断され、慰謝料が低額になることがあります。
慰謝料が低額になりやすいケースは、下記のとおりです。
- 婚姻期間が短い(1年未満など)
- 不倫期間が短い
- 配偶者や不倫相手の社会的地位や収入が低い
- 配偶者や不倫相手がすでに社会的制裁を受けた
配偶者や不倫相手に支払能力がまったくない場合は、現実的な解決のため、慰謝料を減額して和解することもあります。
不倫の慰謝料請求をおこなう流れ4ステップ

不倫の慰謝料請求は、当事者同士の話し合いからスタートし、段階を踏んで解決を目指すのが一般的です。
ここでは、不倫の慰謝料請求をおこなう流れを4ステップに分けて解説します。
1.直接話し合う
まずは、当事者同士で慰謝料の金額や支払方法について直接話し合います。
離婚せずに関係修復を望む場合や、はやく不倫問題を解決したい場合に有効な方法です。
いきなり裁判を起こすよりも、時間や費用、精神的な負担を軽減できます。
なお、話し合いで合意に至った場合は、取り決めた内容を必ず示談書に記載し、双方が署名・捺印してください。
口約束だけでは、あとから言い逃れされるリスクがあります。
また未払いが発生する場合に備えて、合意内容を強制執行認諾文言付きの公正証書にすることもおすすめです。
相手が支払いに応じない場合、給与や預金などを強制的に差し押さえられます。
2.内容証明郵便を送る
相手が話し合いに応じない、連絡を無視するなどの場合は、内容証明郵便を利用して慰謝料請求書を送付します。
内容証明郵便とは「いつ、誰から誰宛に、どのような内容の文書が差し出されたか」を郵便局が証明してくれるサービスです。
内容証明郵便は、慰謝料請求の意思を正式に伝える証拠となるだけでなく、相手に心理的なプレッシャーを与える効果があります。
また時効の完成を6ヵ月間猶予させることもできるため、時効が迫っている人にも有効です。
内容証明郵便は、専門的な知識に基づいた文面の方が説得力も効果も高まるため、弁護士に依頼・送付してもらいましょう。
3.調停を申し立てる
当事者間の話し合いや内容証明郵便での交渉が進まない場合は、家庭裁判所で調停を申し立てます。
調停とは、家庭裁判所で中立な第三者である調停委員を介して、話し合いによる解決を目指す手続きです。
調停の具体的な流れは下記のとおりです。
- 家庭裁判所に調停申立書を提出する
- 期日が決まったら、双方が調停に出席する(代理人による出席も可能)
- 調停委員を介して話し合いをおこなう
- 合意に至れば「調停調書」が作成される
調停調書には法的拘束力があり、相手が支払いを拒否した場合には強制執行も可能です。
もし合意に至らなかった場合は、調停は不成立となるため、慰謝料を強制的に支払わせることはできません。
不成立となった場合は、次のステップである訴訟へ移行することになります。
4.家庭裁判所に訴訟を提起する
交渉や調停でも解決しない場合、家庭裁判所に訴訟を提起します。
訴訟は話し合いではなく、裁判官に対して双方が主張と証拠を出し合い、判決を下してもらう手続きです。
不倫や浮気を確実に立証できるかどうかが鍵となるため、有効な証拠集めが重要です。
訴訟は、下記のような流れで進みます。
- 裁判所に慰謝料請求の訴状を提出する
- 被告(不倫相手・配偶者)に訴状が送達される
- 双方の主張を聞き、証拠をもとに審理が進められる
- 判決が下り、慰謝料の支払命令が出される
裁判は、解決までには半年~1年以上かかることも珍しくありません。しかし判決で慰謝料が認められれば、相手が認めていなくとも確実に解決が図れます。
なお、裁判は手続きが複雑で専門的な法知識が不可欠なため、弁護士への依頼が事実上必須となります。
不倫問題に注力する弁護士に相談・依頼をしてサポートを受けましょう。
不倫の慰謝料請求に必要な証拠とは?
不倫の慰謝料を請求するには、不貞行為があったことを証明する証拠と、不倫相手に故意・過失があったことを証明する証拠が必要です。
具体的にどのようなものが有効な証拠となり、どのようなものが役立てられないのか、詳しく解説します。
不貞行為の証拠
不貞行為があったことを証明するために有効な証拠は、下記のようなものがあります。

上記のように、具体的な関係性を示す内容であれば証拠力が高まります。
とくに探偵の調査報告書は、強力な証拠として扱われるため、裁判でも信頼性が高いと評価されることが多いです。
故意・過失の証拠
不倫相手に慰謝料を請求するには、相手が配偶者の既婚状態を知っていた点(故意)、または知れる状況だった点(過失)のいずれかを示す証拠も必要です。
たとえば以下のものが証拠になります。
- 既婚者であることが明記されたメールやLINEのやり取り
- 既婚者であることが会社内では周知の事実であるという職場関係者の証言
- 配偶者が結婚指輪を日常的に身につけていることがわかる写真
- 配偶者がSNSに投稿した家族写真
上記のような故意・過失の証拠がない場合(配偶者が既婚状態を隠していた場合など)は、不倫相手への慰謝料請求ができません。
ただし、配偶者への慰謝料請求は可能です。
証拠になりにくいもの
肉体関係があったことまでは証明できないものは、証拠として弱く、裁判では不貞行為の証拠として認められない可能性が高いです。
証拠になりにくいものの例は下記のとおりです。
- 二人きりでの食事やデートの写真
- キスをしているところの写真・動画
- 「愛してる」「今日は楽しかった」など愛情表現のみのLINEやメール
- 高価なプレゼントの領収書
- 身に覚えのないコンドームやアダルトグッズ
上記のようなものは、不倫・浮気を疑うものですが、慰謝料請求において決定的な証拠にはなりません。
しかし、ひとつでは証拠として弱いものでも、複数のものを組み合わせることで有効な証拠となる可能性もあります。
証拠は多ければ多いほどよいので、可能な限り収集しておきましょう。
不倫慰謝料で300万円獲得した実際の解決事例
弁護士ポータルサイト「ベンナビ」で弁護士に依頼し、300万円の慰謝料を獲得した実際の解決事例を2つ紹介します。
どのようなケースなら不倫慰謝料を多く獲得できるのかを、具体的にイメージしやすくなるでしょう。
事例1.モラハラな言動が多い夫の不倫が発覚して妻が慰謝料請求
相談時の状況は、下記のとおりです。
依頼者:40代女性婚姻期間:12年
家族構成:夫との二人暮らし
弁護士に依頼した理由:
夫は日常的に、妻にモラハラの言動を繰り返していた。
そんななか、夫の不倫が発覚し離婚を決意するも、夫への恐怖心から自分では交渉できず、弁護士に交渉を依頼した。
弁護士は、依頼者が夫と直接対峙する精神的苦痛から解放するため、夫との交渉を引き受けました。
交渉において、弁護士は不貞行為の事実にくわえ、長年のモラハラ行為が悪質であることを主張し、精神的苦痛が大きいことを裏付けました。
夫も、弁護士が介入したことで事態を重く受け止め、早期解決が実現。
300万円の慰謝料を獲得することができました。
事例2.妻と不倫相手から事実関係の言質がとれて夫が慰謝料請求
相談時の状況は、下記のとおりです。
依頼者:30代男性婚姻期間:7年
家族構成:妻・子ども1人
弁護士に依頼した理由:
妻の携帯画面に表示されたLINEメッセージの通知で不倫が発覚。
男性は不倫の証拠を集め、妻と不倫相手の両方から事実関係について言質をとることに成功。
できる限り多くの慰謝料を請求したいと考え、弁護士に依頼した。
すでに不倫の事実を裏付ける強力な証拠と本人たちの自白が揃っていたため、弁護士は配偶者と不倫相手に対し、正式に慰謝料請求をおこないました。
不倫相手が一括で支払える金額が150万円だったため、妻にも150万円の請求をおこない、合計300万円の慰謝料獲得となりました。
決定的な証拠により高額な慰謝料獲得につながったため、不倫の証拠を確保することの重要性を示す事例といえます。
不倫の慰謝料請求をするときの注意点4つ

慰謝料請求の進め方を間違えると、証拠を隠されたり、逆に自分が不利な立場に追い込まれたりするリスクがあります。
ここでは、不倫の慰謝料を請求する際の注意点を4つ解説します。
1.慰謝料請求の適切なタイミングを見極める
不倫の事実を知って、すぐに相手を問い詰めるのは避けるべきです。
まずは冷静になり、証拠を確保してから行動を起こしましょう。
証拠がない段階で相手を問い詰めてしまうと、事実を隠されるリスクが高まります。
一度証拠を隠されてしまうと、その後の立証は極めて困難です。
離婚の話し合いのときや、不倫の証拠が集まったときに、慰謝料請求をおこないましょう。
2.有効な証拠を複数そろえる
相手に言い逃れをさせず、慰謝料請求の交渉を有利に進めるには、証拠を複数揃えておきましょう。
強力な証拠は、慰謝料請求で相手の対応や獲得できる慰謝料の金額を大きく左右します。
決定的でない証拠を出しても、相手に不倫を否定されて逃げられる可能性が高いです。
写真やメッセージ、探偵の報告書など、確実に肉体関係があったと証明する具体的な証拠を集めてください。
どんな証拠であれば有効となるのかわからない場合は、弁護士に相談すると適切なアドバイスを受けられます。
必要に応じてアドバイスを受けながら、慎重に証拠集めをしましょう。
3.離婚しない場合は不倫相手の求償権を放棄させる
離婚せずに夫婦関係を修復しつつ、不倫相手にのみ慰謝料を請求する場合は、不倫相手の求償権を放棄させてください。
求償権とは、当事者2人の一方が自身の責任を超えた金額を支払った場合に、もう一方の当事者に責任を超えた範囲を請求できることです。
たとえば慰謝料が200万円で不倫相手が全額を支払った場合に、不倫相手が配偶者に対して、半分の100万円を支払ってほしいと請求できます。
不倫相手の求償権を放棄させないと、あなたの家庭からお金が出ていくことになりかねません。
求償権の放棄は、示談書や公正証書に、求償権を放棄する旨を条項として記載するとおこなえます。
4.違法な言動や不当な請求をしない
違法な言動や過度な請求は、名誉毀損や強要罪に問われることがあるため、法や社会通念上に基づいた行動をおこないましょう。
違法な言動や過度な請求とは、下記のような行為が挙げられます。
- 慰謝料を支払わなければ会社や家族にバラす、などと告げる
- SNSに配偶者や不倫相手の住所や本名を挙げて、誹謗中傷をする
- 証拠集めで不倫相手の自宅に勝手に忍び込む
- 1億円などと、高すぎる慰謝料を請求する
慰謝料請求は感情的になりやすい問題ですが、冷静に慰謝料請求を進めることが重要です。
不安がある場合は、弁護士に相談し、法的根拠に基づいて行動するとよいでしょう。
不倫の慰謝料請求は「ベンナビ不倫慰謝料」で弁護士に依頼するのがおすすめ
不倫の慰謝料請求は、法的な知識や交渉力などで金額が左右するため、不倫問題に詳しい弁護士に相談・依頼しましょう。
当事者同士で交渉しようとすると、感情的になって話が進まないだけでなく、相場より低い金額で言いくるめられる可能性があります。
弁護士に相談すると、精神的苦痛の軽減や不倫問題の円滑な解決を実現できる可能性が高まるため、ひとりで抱え込まないようにしてください。
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不倫の慰謝料請求にかかる弁護士の費用相場
不倫の慰謝料請求にかかる弁護士の費用相場は、下記のとおりです。

具体的な金額や体系は法律事務所によって異なりますが、おおよその相場は上記のとおりです。
初回相談を無料でおこなっている事務所も多いので、まずは気軽に相談してみましょう。
費用が払えるか心配な人は、無料相談の際に費用の見積もりを出してもらい、手元にいくら残るかのシミュレーションをするのがおすすめです。
不倫の慰謝料請求でよくある質問
さいごに、不倫の慰謝料請求に関してよくある質問とその回答を解説します。
自身の状況と照らし合わせながら、解決へのヒントを見つけてください。
離婚しなくても慰謝料を請求できますか?
離婚しなくても、不倫相手や配偶者に対して慰謝料を請求することは可能です。
不倫の慰謝料は、不貞行為によって平穏な婚姻生活を送る権利が侵害されたという事実や、その証拠があれば請求できます。
そのため、離婚はしたくないがケジメとして慰謝料は支払ってほしい、と考えるのは正当な権利主張です。
ただし、慰謝料相場は50万円~100万円ほどです。
離婚に至った場合よりも低額となる可能性が高いことを把握しておきましょう。
また離婚しない場合は、不倫相手に求償権の放棄をさせなければ、不倫相手から責任を超えた分の支払いを求められる可能性があります。
必ず示談書や合意書に、不倫相手に求償権の放棄をさせてください。
不倫の慰謝料を配偶者と浮気相手の双方に請求できますか?
配偶者と浮気相手の両方に慰謝料を請求することは可能です。
不倫は「共同不法行為」とみなされるため、双方に責任があると考えられるためです。
慰謝料は、全額または一部を、どちらか一方あるいは両方に請求できますが、受け取れるのは慰謝料の合計までです。
たとえば300万円を請求する場合は、配偶者と不倫相手が合計で300万円を支払うということになります。
150万円ずつでも、一方が200万円、もう一方が100万円という内容でも問題ありません。
双方から300万円ずつを受け取る、いわゆる二重取りはできないことを理解しておきましょう。
示談後に追加で慰謝料請求することはできますか?
一度示談が成立した場合、同じ不倫問題で、追加で慰謝料を請求することはできません。
金額に納得がいかない、あとからもっと辛くなってきたなどといって、追加請求しようとしても認められません。
ただし、示談のあとから隠されていた別の不貞行為が発覚した場合は、慰謝料を請求できます。
たとえば配偶者と不倫相手Aとの不倫については示談したが、不倫相手Bも存在したとなれば、不倫相手Bにも請求できます。
ダブル不倫でも慰謝料請求はできますか?
不倫相手に配偶者がいる、いわゆるダブル不倫の場合でも、慰謝料請求は可能です。
ただし不倫相手の配偶者にも、あなたの配偶者へ慰謝料請求する権利があるため、互いに慰謝料を払い合う可能性があります。
特に離婚しない場合、ひとつの家計としてみるとプラスマイナスゼロもしくはマイナスになり、慰謝料請求をしてもメリットを得られないかもしれません。
なお実務では、双方が同じような状況で責任の程度も近い場合、示談交渉の中で「互いに請求しない」もしくは「差額のみ支払う」といった解決がおこなわれることが多いでしょう。
ダブル不倫でも慰謝料を請求したい場合は、弁護士に相談し、慎重に判断してください。
不倫の慰謝料請求をしないほうがいい場合もありますか?
状況によっては、不倫の慰謝料請求をしないという選択が賢明な場合もあります。
慰謝料請求にかかる時間や費用などを費やしても、得られるメリットが少ないと判断される場合は、請求を見送ることもひとつの戦略です。
不倫の慰謝料を請求しないほうがよい主なケースは、下記のとおりです。
- 不倫の証拠がまったくない
- 慰謝料よりも夫婦関係の修復を優先したい
- 自分も不倫をしている
なお、関係修復を優先する場合は、不倫相手にのみ慰謝料を請求するという方法もあります。
何が最善の選択肢かわからないという場合は、弁護士に相談して、意見を聞きましょう。
不倫による不貞行為を理由に慰謝料請求されたらどうすればよいですか?
不倫による慰謝料を請求された場合、まずは請求内容を確認してください。
身に覚えのないことや事実と異なることが書かれていないか、不倫の事実や期間などをチェックしましょう。
不貞行為がない状態で慰謝料を請求された場合は、慰謝料を支払う必要はありません。
記載内容が事実だった場合は、慰謝料の請求金額を確認してください。
相場よりも高かったり、自身の収入が低くて支払いが難しい場合は、減額や分割払いの交渉をおこなえます。
慰謝料請求された場合や、対応に困っている場合は、迅速に弁護士に相談して適切な対処法をとってもらいましょう。
不倫の慰謝料請求をされたのですが支払い拒否はできますか?
不倫の事実がまったくない、不倫する前から夫婦関係が破綻していた、という場合は、慰謝料の支払いを拒否することができます。
しかし請求を無視してしまうと、弁護士から書面が届いたり、裁判所から訴状が送付される可能性があります。
無視をせず、適切な対応をとるためにも弁護士に依頼して、アドバイスをもらいましょう。
不倫で慰謝料請求された側でも弁護士に相談できますか?
慰謝料を請求された側でも、弁護士に相談・依頼することは可能です。
弁護士に相談・依頼すると、過大な請求からあなたを守るため、減額交渉などをしてくれます。
ベンナビでは、請求する側だけでなく、請求された側の相談も受け付けているため、まずは無料相談を活用して相談してみてください。
まとめ|不倫の慰謝料請求は早めに弁護士に相談しよう
不倫で慰謝料請求するには、次の条件を満たしている必要があります。
- 不貞行為の証拠がある
- 故意・過失の証明ができる
- 不貞行為によって権利を侵害されている
- 時効期間内である
- 不倫相手の住所や名前を把握している
証拠集めや慰謝料請求を独断で進めると、逆に訴えられるリスクがあるため、弁護士に依頼すると安心です。
精神的な負担も軽くなり、スムーズに不倫トラブルを解決に導いてくれるでしょう。
不倫の慰謝料請求を相談する弁護士を探すなら「ベンナビ不倫慰謝料」がおすすめです。
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